Zaivern Code ─ 複数の AI コーディングエージェントを1画面で並列指揮する Rust製コックピット

Claude Code や Codex、Gemini CLI といったターミナル型の AI コーディングエージェントを使っていると、「複数を同時に走らせたいが、ウィンドウを行き来するのが煩わしい」「確認プロンプトで止まっていることに気づかず、何分も待ち時間が発生していた」という場面に出会います。Zaivern Code は、こうした並列運用の摩擦を減らすために作られた Rust 製のデスクトップアプリです。稼働中のエージェントをグリッド状に並べて一望し、確認待ちには自動で応答し、全セッションへ一括で指示を送れます。Zed に着想を得た軽量コードエディタも同梱しており、macOS・Windows・Linux で動作します。Apache-2.0 ライセンスの無料オープンソースソフトウェアとして公開されています。

主な特徴

  • 自動YES(自動承認): Claude Code などが出す確認プロンプトに自動で応答し、承認待ちで止まる時間をなくします。既定は OFF で、エージェント単位に切り替えられ、いつでも通常の承認モードへ戻せます
  • Agent Cockpit(グリッド表示): 稼働中のエージェントをグリッドに並べて一覧でき、各セルがそのまま入力可能なライブターミナルとして機能します。Claude Code・Codex・Gemini CLI をはじめ内蔵カタログの CLI を認識し、カタログにないものもプリセットとして登録できます
  • ブロードキャスト: ひとつの入力欄から、稼働中の全セッションへ同じ指示を同時に送れます。同じ修正を複数プロジェクトに反映したいときなどに使えます
  • スーパーバイザー(監視)機能: 停滞・同じ処理のループ・異常終了を Rust 側の決まったルールで検知し、指揮官役に指名したエージェントへ通知します
  • 内蔵コードエディタ: Zed に着想を得た軽量エディタを同梱。LSP、日本語 IME、Git の行ガター、GitHub 連携、マルチフォルダに対応しています
  • スマホリモートと音声入力: スマートフォンから全エージェントの状態確認・指示・承認ができ、マイクを使った音声での指示にも対応します

料金

プラン料金主な内容
無料$0全機能を利用可能。Apache-2.0 ライセンスのオープンソース

料金は2026年9月時点の情報です。公式サイトの FAQ では「Apache-2.0 ライセンスの無料オープンソースソフトウェア」と明記されており、有料プランや課金要素は確認できませんでした。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • 確認待ちで放置されていた時間がなくなり、席を離れている間もエージェントが進み続けます
  • 「どれが動いていて、どれが止まっているか」を画面を切り替えずに把握でき、状況確認のための往復が減ります
  • Rust ネイティブの単一バイナリで動くため、常時起動していてもマシンへの負荷を気にしにくい構成です
  • ソースが公開されているので、自動応答の条件など挙動が気になる部分を自分で読んで確かめられます
  • 外出中でもスマートフォンから状況を見て承認を返せるため、長時間タスクを自宅の PC に任せたまま出かけられます

⚠️ デメリット

  • 自動YESは、ファイル削除やコマンド実行のような取り返しのつかない操作まで通してしまう可能性があるため、どの作業で使うかの運用ルールを先に決める必要があります
  • 内蔵カタログにない CLI を使う場合は、プリセット登録のひと手間がかかります
  • 個人が開発しているプロジェクトのため、長期的なメンテナンス体制やサポートは法人製品と同じようには期待できません
  • 複数のエージェントを同時に走らせる分、各 CLI 側の API 利用料やレート制限は相応に消費されます

類似サービスとの比較

サービス名Zaivern Code との違い
ConductormacOS 専用のネイティブアプリで、各エージェントに隔離されたワークスペースを与える設計です。確認プロンプトへの自動応答機能は持ちません
Vibe Kanbanタスクボード型のオープンソースツールで、カード単位に作業ツリーとブランチを割り当てます。グリッド型の一覧表示や承認の自動化は主眼ではありません
Claude Squadtmux をベースにした軽量なターミナルツールです。GUI のコックピット・監視機能・スマホ連携は備えていません

こんな人におすすめ

  • Claude Code・Codex・Gemini CLI を併用していて、ウィンドウの行き来に手間を感じている開発者
  • 長時間の実装やリファクタリングをエージェントに任せたいが、確認待ちで止まって時間を無駄にしたくない人
  • 複数プロジェクトを並行して進めており、各エージェントの稼働状況をまとめて監視したい人
  • 自動応答のような挙動は、ソースを確認したうえで導入したいと考えている人
  • 外出先からスマートフォンで進捗を確認し、必要なときだけ承認を返す運用をしたい人

まとめ

ターミナル型の AI コーディングエージェントが増えるほど、実際の待ち時間は「エージェントの処理」ではなく「人間の確認待ち」に寄っていきます。Zaivern Code はそこを正面から埋める設計で、グリッド表示・自動承認・ブロードキャスト・停滞検知という4つの機能が、どれも複数エージェント運用の摩擦を減らす方向に揃っています。無料のオープンソースなので導入のハードルは低い一方、自動承認は使い方を誤ると影響が大きい機能です。まずは既定の OFF のまま並列表示とブロードキャストの使い勝手を確かめ、自動YESは安全に失敗できる作業から段階的に広げていくとよいでしょう。

関連リンク

← ブログ