Figma Weaveは、AI生成とプロフェッショナル向け編集機能を一元化した、クリエイター向けのノードベース制作プラットフォームである。前身はイスラエル発の「Weavy」で、2025年10月にFigmaが買収し「Figma Weave」としてリブランドされた。Google(Veo・Nano Banana系)・OpenAI・Kling・Runway・ByteDance(Seedream)・Black Forest Labs(FLUX)・Luma・LTX・Wan・Grok・Recraft・Briaなど、主要ベンダーのAI画像・動画モデルを単一のキャンバス上でノードとして繋ぎ、生成から編集・合成までを1つのワークフローとして構築できる。デザイナー・映像制作者・VFXアーティスト・マーケティングチームなど、AI生成を実制作に組み込みたいプロフェッショナルを主な対象としている。
主な特徴
- 主要AIモデルを単一キャンバスに集約: FLUX 2 Pro・Seedream V5・Recraft V4・Kling 3・Veo 3.1・Runway Gen-4.5など、画像・動画の主要モデルをノードとして呼び出せる(対応モデルの全一覧は公式のTrust Centerに掲載)。モデルごとにツールを行き来する必要がなく、同じプロンプトで複数モデルの出力を並べて比較することも容易
- ノードベースのワークフロー構築: 生成 → 編集 → 合成といった一連の工程をノードの接続で表現する。一度組んだワークフローは再利用でき、素材を差し替えて同じ処理を繰り返す量産的な制作に向く
- 10種以上のプロ編集ツールを統合: Relight 2.0(ライティング再調整)・Inpaint・Outpaint・Upscale・Z-Depth・マスク抽出など、生成後の仕上げに必要な編集機能を標準搭載。レイヤー・タイプ(文字入れ)・ブレンドによる高度な合成もキャンバス内で完結する
- App Modeでワークフローを共有: 組んだワークフローを簡略化されたUIとして共有できる。ノードを触れないメンバーにも、入力欄だけのシンプルなアプリとして配布できる
- Figma本体との連携は計画段階: 2026年8月時点の公式FAQは「同じ会社になったが、製品は現在それぞれ独立して動作している」と明記しており、Figma DesignのキャンバスからWeaveツールを直接呼び出す深い統合は開発中で未提供。連携を前提にした運用設計はまだできない
- 商用ライセンス付き: 無料プランを含む全プランで、生成物の商用利用ライセンスが提供される
料金
クレジット制で、画像・動画の生成量に応じてクレジットを消費する。
| プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 月150クレジット(画像約375枚)、全AIモデル・編集ツールにアクセス可、ワークフロー5個まで、商用ライセンス |
| Starter | 月額$24(年払い時 年額$228) | 月1,500クレジット、ワークフロー無制限、クレジット追加購入可 |
| Professional | 月額$45(年払い時 年額$432) | 月4,000クレジット、クレジットの3ヶ月繰り越し |
| Team | 1人あたり月額$60(年払い時 年額$576) | 1人あたり月4,500クレジット、クレジットのチーム共有、一括請求・チーム管理機能 |
| Enterprise | 要問い合わせ | カスタムクレジット、チームトレーニング、API アクセス、優先サポート |
料金は2026年8月21日時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 複数のAIモデルを契約・管理する手間なく、1つのキャンバスで使い分け・比較ができる
- ノードでワークフローを資産化でき、同じ品質の生成・編集処理を繰り返し実行できる
- 生成だけでなくRelight・Inpaint・合成など「仕上げ」の編集までツール内で完結する
- 無料プランでも全モデル・全編集ツールに触れられ、商用ライセンスも付く
- Figma買収により、デザインワークフローとの統合が今後強化されると見込める(ただし2026年8月時点では未提供で、現状は独立した別製品)
⚠️ デメリット
- クレジット制のため、動画生成を多用すると消費が速く、上位プランや追加購入が必要になりやすい
- ノードベースのUIは直感的なチャット型ツールに比べて学習コストがある
- 個々のAIモデル自体の性能に依存するため、モデル側の制約(生成品質・スタイル)はWeave側では解消できない
- 旧Weavyからの移行期にあたり、ドキュメントや情報が新旧ブランドで混在している
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Figma Weave | ComfyUI | Krea | Flora |
|---|---|---|---|---|
| 形式 | ノードベース(ブラウザ) | ノードベース(OSS・ローカル/クラウド) | 統合生成スイート | ノードベース(ブラウザ) |
| 対象ユーザー | プロのクリエイター・チーム | 技術寄りのパワーユーザー | 個人〜幅広い層 | クリエイター |
| 外部モデルの集約 | 主要商用モデルを多数統合 | 主にOSSモデル(拡張で商用も) | 主要モデルを統合 | 主要モデルを統合 |
| プロ編集ツール | Relight・Inpaint・合成など統合 | ノード次第(自作・拡張) | 編集機能あり | 編集機能あり |
| 料金 | 無料枠あり/クレジット制 | 本体無料(実行環境コスト別) | 無料枠あり/有料プラン | 無料枠あり/有料プラン |
こんな人におすすめ
- 複数のAI画像・動画モデルを案件ごとに使い分けており、契約とツールの分散に疲れているクリエイター
- 生成した素材の仕上げ(ライティング調整・部分修正・合成)までを1つのツールで完結させたい人
- ワークフローをテンプレート化し、チームで同じ品質の生成パイプラインを共有したい制作チーム
- Figmaを中心にデザイン業務を組み立てており、AI生成をその延長線上に取り込みたいデザイナー
まとめ
Figma Weaveは、乱立するAI画像・動画モデルを「選んで繋いで資産化する」ためのノードベース・プラットフォームである。単発の生成ならチャット型ツールでも足りるが、モデルの比較検討・生成後の編集・ワークフローの再利用までを含めた「制作パイプライン」として運用したい場合に強みが際立つ。無料プランで全モデル・全編集ツールを試せるので、まずはワークフローを1つ組んでノードベースの感触を確かめるとよい。