OpenMuse ─ ブラウザ・Linuxターミナル・ファイル操作をまとめて任せられる、CopilotKit発のセルフホスト型パーソナルAIエージェント

OpenMuseは、AIエージェント開発フレームワークで知られるCopilotKitが公開した、セルフホスト型のパーソナルAIエージェントです。常駐するブラウザ、Linuxのターミナル、ファイル操作を1つのタスクエンジンにまとめ、依頼した作業をバックグラウンドで続けてくれます。学校からの連絡メールへの返信案づくり、家計簿CSVの支出整理、商品ページの値下げ監視といった日常の用事を横断して代行し、進捗や承認待ちの操作は画面に逐次表示されます。ソースコードはMITライセンスで公開されており、2026年9月時点ではアルファ版として提供されています。

主な特徴

  • 常駐ブラウザ: Playwrightベースの永続的なChromiumプロファイルで公開ページを閲覧・操作します。ログインなど人の判断が必要な場面では、ユーザーがブラウザのセッションを引き継げます
  • 隔離されたLinux作業環境(任意): 非rootのコンテナ上でコマンド実行やファイル管理を行います。ホスト側のディレクトリや認証情報はマウントしない設計です
  • 止まっても続きから再開できるタスクエンジン: 一時停止・再開・再試行・承認フローを備え、中断した作業を復旧できます
  • Gmail・Googleカレンダー連携: Google OAuthを設定すると、メールスレッドの整理やカレンダー操作を任せられます。外部への書き込みは事前のレビューが必須です
  • PDFフォームの自動入力: メールに添付されたPDFから入力項目を読み取り、記入済みのコピーを作成し、確認後に返信するところまで対応します
  • ゴール監視: 指定したページの変化や価格のしきい値を定期的にチェックし、重複を除いた通知を送ります

言語モデルはCopilotKitの設定を通じてOpenAI・Anthropic・Googleから選べ、特定のベンダーに縛られません。操作画面はWebのほか、iOS・Androidのモバイルアプリとしても動かせます。

料金

OpenMuse本体はMITライセンスのオープンソースで、無料でセルフホストできます。ただし、会話の保存(Rich Threads)などの機能にはCopilotKit Intelligence(別サービス)のプロジェクトキーが必要で、READMEでも必須の設定として案内されています。

プラン月額料金主な内容
OpenMuse本体無料MITライセンス、セルフホスト、ソースの改変可
CopilotKit Intelligence Developer無料1シート、スレッド200件、保持3日、ストレージ1GB
CopilotKit Intelligence Pro$39スレッド5,000件、保持5日、ストレージ10GB
CopilotKit Intelligence Team$100/シート最大5シート、スレッド25,000件、保持14日、ストレージ100GB
CopilotKit Intelligence Enterprise要問い合わせスレッド無制限、VPC・オンプレミス展開、SSO、SLA

このほか、利用する言語モデル(OpenAI・Anthropic・Google)のAPI料金と、セルフホストするサーバーの費用が別途かかります。

料金は2026年9月時点の情報です。最新の料金はCopilotKitの料金ページをご確認ください。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • 自分のサーバーで動かせるため、メールやカレンダーといった個人的なデータを第三者のエージェントサービスに預けずに済みます
  • 外部への送信や書き込みの前に必ず確認画面が出るので、AIに任せても意図しない操作が起きにくくなっています
  • ソースコードをすべて読めるため、エージェントが裏で何をしているのかを自分で確かめたり、用途に合わせて作り変えたりできます
  • 言語モデルを差し替えられるので、コストや性能に応じてOpenAI・Anthropic・Googleを使い分けられます

⚠️ デメリット

  • アルファ版のため、自動での購入手続き(チェックアウト)や複数ユーザーでの利用には対応していません
  • 無料のDeveloperプランでも使えますが、会話の保持期間が3日と短く、本格的に使うならCopilotKit Intelligenceの有料プランを検討することになります
  • Node.js・pnpm・Docker・Google OAuthの設定など、動かすまでの準備に開発の知識が必要です
  • 音声操作や銀行・ヘルスケア・SNSとの連携は、2026年9月時点ではロードマップ段階です

類似サービスとの比較

サービス名OpenMuseとの違い
Manusクローズドなホスト型の自律エージェント。セットアップ不要ですぐ使える一方、ソースの確認やセルフホストはできません
OpenManusMetaGPTチーム発のオープンソースのManus代替。自律エージェントの再現が中心で、OpenMuseのような承認フローやメール・カレンダー連携を前面に出したパーソナル用途とは方向性が異なります
browser-useブラウザ操作に特化したPythonライブラリ。エージェントの部品として組み込む位置づけで、タスク管理やモバイルアプリは含みません

こんな人におすすめ

  • 個人のメールやカレンダーをAIに任せたいが、外部のクラウドサービスにデータを預けるのは避けたい人
  • AIエージェントの動きを自分の目で確認しながら、少しずつ任せる範囲を広げたい人
  • CopilotKitやAG-UIを使ったエージェントアプリの実装例を、動くコードで学びたい開発者
  • 値下げ監視や定期的なページチェックなど、繰り返しの用事を自動化したい人

まとめ

「AIに用事を任せたいけれど、何をされるか分からないのは怖い」という人にとって、送信前に必ず確認が入り、中身をすべて読めるOpenMuseは有力な選択肢になります。一方で、まだアルファ版であり、セットアップには開発の知識が求められます。まずは無料のDeveloperプランと手元の環境で動かし、自分の用事にどこまで使えるかを試してみるのがよいでしょう。

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