fastCutVid ─ AI エージェントと人間が同じ JSON タイムラインで動画をカットできる、軽量なオープンソース編集ツール

fastCutVid は、AI エージェントによる自動編集を前提に設計された、軽量なネイティブ動画カットツールです。取り込んだ映像をタイムライン上でトリム・並べ替えし、MP4 として書き出せます。特徴は、編集内容を軽量な JSON タイムラインとして保存する点です。同じファイルを人間はデスクトップアプリで目視レビューし、AI エージェントは CLI から検証・レンダリングに使えます。Claude Code / Codex 向けのスキルを同梱しており、クラウドへのアップロードや API キーは不要で、FFmpeg / FFprobe と連携してローカルで動作します。個人開発者 modecir によるオープンソース(MIT)プロジェクトで、2026 年 9 月 5 日に最初のリリースが公開されました。

主な特徴

  • タイムライン編集に機能を絞ったネイティブ GUI: Rust(egui)製のデスクトップアプリで、映像のトリムと並べ替えによってシーケンスを組み立てます。エフェクトやタイトル合成は意図的に対象外とし、「切って並べて書き出す」作業に集中した設計です
  • JSON タイムライン(.fastcut 形式): カット内容をポータブルな JSON ファイルとして保存します。人間にも AI エージェントにも読み書きしやすく、編集案をファイル単位で受け渡せます
  • CLI レンダラー: --validate・--render・--version といったコマンドで、タイムラインの検証や MP4 の書き出しをターミナルから実行できます。GUI を開かずにエージェントからレンダリングまで進められます
  • AI エージェント向けスキルを同梱: リポジトリに Claude Code / OpenAI Codex 向けの .agents/skills と AGENTS.md が含まれ、エージェントがタイムラインを作る手順を支援します。なお、MCP サーバーは公式には提供されていません
  • ローカル完結・FFmpeg 連携: メディアの解析に ffprobe、書き出しに ffmpeg を使います。映像をクラウドに送らず、API キーも要りません(FFmpeg は別途インストールが必要です)
  • クロスプラットフォーム: macOS(Apple Silicon / Intel)・Windows・Linux 向けのビルドが GitHub Releases で配布されています

料金

プラン料金主な内容
無料(オープンソース)無料機能制限なし。MIT ライセンスで公開。ビルド済みバイナリのダウンロードまたはソースからのビルドで利用

料金は2026年9月時点の情報です。最新の情報は公式サイトおよび GitHub リポジトリをご確認ください。

有料プランや料金ページは設けられておらず、MIT ライセンスのオープンソースソフトウェアとして無償で配布されています。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • 映像を外部サービスにアップロードせずに編集できるため、社外に出したくない素材でも扱いやすくなります
  • AI エージェントに作らせた編集案を、書き出す前に人間が同じタイムラインで確認できるので、意図しないカットを本番の書き出し前に止められます
  • 編集結果が JSON ファイルとして残るため、差分の確認やバージョン管理、別の環境での再レンダリングがしやすくなります
  • MIT ライセンスのため、無料で使えるうえ、社内向けの改変や自前ビルドも自由に行えます

⚠️ デメリット

  • エフェクト・トランジション・カラー調整・テロップなどには対応しておらず、仕上げには別の編集ソフトが必要です
  • FFmpeg / FFprobe を別途インストールする必要があり、導入に一手間かかります
  • 2026 年 9 月に公開されたばかりの個人開発プロジェクトで、利用事例や情報はまだ多くありません
  • Windows / Linux ではプレビュー再生が無音です(v0.1.4 時点)。音声は書き出した MP4 にのみ含まれます
  • macOS の初期ビルドは Apple の公証を受けておらず、Windows / Linux のパッケージも未署名のため、起動時に OS の警告が出る場合があります

類似サービスとの比較

サービス名fastCutVid との違い
LosslessCutオープンソースの GUI 動画トリマー。無劣化カットに強い一方、AI エージェント向けの JSON タイムラインは持たない
Shotcutオープンソースのフル機能動画編集ソフト。エフェクトやトランジションに対応するが、軽量なカット作業に特化したツールではない
DaVinci Resolve無料版もあるプロ向けの高機能編集ソフト。CLI レンダラーやエージェント連携を前提とした設計ではない
ffmpeg(CLI)動画処理の定番コマンドラインツール。強力だが、タイムライン GUI や人間が目で確認する仕組みは持たない

こんな人におすすめ

  • Claude Code や Codex にインタビュー動画や講座動画の不要部分を切らせ、結果を目で確認してから書き出したい人
  • 複数のクリップを手早くトリム・並べ替えして MP4 にまとめるだけの、軽い編集作業が多い人
  • クラウドにアップロードしたくない社内動画や個人的な映像を、手元の PC だけで編集したい人
  • ffmpeg のコマンドは使えるが、カット位置の確認には画面が欲しいと感じているエンジニア

まとめ

AI に動画編集を任せるときに問題になるのは、エージェントが決めたカットを人間がどう確かめるかです。fastCutVid は編集内容を JSON タイムラインという共通のファイルにまとめ、エージェントの作業と人間のレビューを同じ土台に乗せることで、この問題に答えようとしています。機能はトリムと並べ替えに絞られており、公開直後のため情報もまだ少ないものの、エージェントと組み合わせた動画編集のワークフローを試したい人にとっては、無料で手元から始められる選択肢です。

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