Devin CLI ─ 複数ベンダーのモデルを切り替えながら使える、ターミナル常駐型のコーディングエージェント

Cognitionが提供する自律型コーディングエージェント「Devin」を、ターミナルから直接使えるようにしたCLI版です。Anthropic・OpenAI・Google・Cognition製など複数ベンダーのフロンティアモデルを、セッションの途中でも切り替えながら使えます。コードの読み書きや実行は手元のマシンで行うローカル実行型ですが、時間のかかる作業はクラウド側のDevinへ引き継げるため、PCを閉じても処理が進みます。2026年4月27日に公開され、既存のMCPサーバー・スキル・プラグインといった拡張資産をそのまま持ち込めるように設計されています。

主な特徴

  • 複数ベンダーのモデルを切り替え: Anthropic・OpenAI・Google・Cognition製のモデルに加え、オープンウェイトモデルも選べます。セッションを中断せずに /model コマンドで切り替えられるため、「調査は安いモデル、実装は高性能モデル」といった使い分けができます
  • Fusion(リード+サイドキック構成): 高性能なリードモデルと低コストなサイドキックモデルを組み合わせ、精度を保ちながら費用を抑える仕組みです。2026年9月に導入されました
  • クラウドへのハンドオフ: /handoff コマンドで、手元で進めていたセッションをDevin Cloud側のエージェントに引き継げます。ビルドやテストが長引く作業を任せたまま離席できます
  • 対話を細かく制御するコマンド群: 実装前に段取りを合意する /plan、コードを書き換えずに調べるだけの /ask、差分を自動でレビューさせる /loop、会話を枝分かれさせる /fork と巻き戻す /revert、中断したセッションを再開する /resume などが用意されています
  • 既存の拡張資産をそのまま使える: MCPサーバー、スキル、フック、Claude Code向けに作られたプラグインを持ち込んで利用できます。ツールを乗り換えても設定を作り直さずに済みます
  • Rust製の軽量ランタイム: 本体はRustで書かれており、インストールは1分未満、起動も高速です

料金

プラン月額料金主な内容
Free$0少量のクォータ、利用できるモデルは限定。インライン編集とTab補完は無制限
Pro$20OpenAI・Claude・Geminiのフロンティアモデルへのフルアクセス、Devin Cloudの利用
Max$200Proの内容に加え、さらに多いクォータ
Team$80 + 1シートあたり$40共有・共同作業、一元請求、管理者ダッシュボード、優先サポート
Enterprise要問い合わせVPCデプロイ、SAML/OIDCによるSSO、専任アカウントチーム

Proプラン以上では、Cognition製のSWE-2 Freeを2026年10月10日までDevin DesktopとCLIで無料利用できる案内が出ています。期間限定の措置なので、長く使う前提なら通常クォータで足りるかを確かめておくと安心です。なお料金はDevinブランド全体(Desktop / CLI / Cloud)で共通のプラン体系で、CLI単体の価格設定ではありません。

料金は2026年9月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • モデルの当たり外れに振り回されにくくなります。うまくいかないときは会話を捨てずにモデルだけ変えて、同じ文脈のまま試し直せます
  • 待ち時間を自分の時間に戻せます。長い作業はクラウドへ渡してPCを閉じられるので、実行が終わるまで画面の前に座り続ける必要がありません
  • 他ツールで積み上げた設定が無駄になりません。MCPサーバーやスキル、プラグインを引き継げるため、乗り換えの初期コストが小さく済みます
  • Fusionにより、毎回いちばん高いモデルを回さなくても実用的な精度を狙えます。日々の細かい依頼で費用がかさみにくくなります
  • /ask で読み取り専用の調査だけを頼めるため、「まだ触ってほしくないコードを勝手に書き換えられる」心配を減らせます

⚠️ デメリット

  • Freeプランは使えるモデルが限られており、実務で使うならPro以上が事実上の前提になります
  • クラウドへのハンドオフやDevin Cloudの利用は、上位プランでないと制限されます
  • Devin本体(Desktop / Cloud)とブランド・料金を共有しているため、どこまでがCLIでできることなのかが分かりにくい場面があります
  • SWE-2の無料利用など目玉になっている特典は期間限定で、条件が変わる前提で見ておく必要があります

類似サービスとの比較

サービス提供元Devin CLIとの違い
Claude CodeAnthropicClaude系モデルに固定されます。Devin CLIは複数ベンダーのモデルを横断して選べます
Codex CLIOpenAIGPT系モデルに固定されます。Devin CLIはクラウド側エージェントへのセッション委任を備えています
Gemini CLIGoogleGeminiモデルに固定されます。Devin CLIはFusionで2つのモデルを組み合わせ、費用を抑えられます

こんな人におすすめ

  • 複数のAIモデルを実際に使い比べながら、案件ごとに最適な組み合わせを決めたい開発者
  • 手元のリポジトリで対話的にバグ修正や機能追加を進めたい人
  • 長時間かかるタスクをエージェントに任せて、その間に別の作業へ移りたい人
  • すでにMCPサーバーやスキルを整備していて、その資産を活かしたまま別のCLIを試したい人
  • devin -p の単発実行でCIやスクリプトに組み込み、自動化パイプラインを作りたいチーム

まとめ

ターミナル型のコーディングエージェントは各社から出ていますが、その多くは提供元のモデルに固定されています。Devin CLIはそこを開いて、複数ベンダーのモデルを同じ会話の中で切り替えられるようにした点が特徴です。加えて、手元での実行とクラウドへの引き継ぎを一本のセッションでつなげられます。まずはFreeプランで操作感とコマンド体系を確かめ、モデルの選択肢とクラウド連携が必要になった段階でPro以上を検討するとよいでしょう。

関連リンク

← ブログ