Defuddle ─ Web ページの本文だけをきれいな Markdown に変換する、オープンソースのコンテンツ抽出ツール

Defuddle(デファドル)は、Web ページから広告・サイドバー・ナビゲーションなどの余計な要素を取り除き、本文だけをきれいな Markdown に変換するコンテンツ抽出ツールです。開発者は Obsidian の CEO としても知られる kepano(Steph Ango)氏で、もともとはノートアプリ Obsidian の公式ブラウザ拡張「Obsidian Web Clipper」の抽出エンジンとして作られました。2025 年 2 月に公開され、MIT ライセンスのオープンソースとして GitHub と npm で配布されています。ライブラリ・CLI・ホスト API の 3 通りの呼び出し方があり、ブログ記事をノートに保存したいときや、LLM に読ませる前の下処理として本文だけを取り出したいときに役立ちます。

主な特徴

  • 本文だけを残す独自の抽出方法: ページ自身が持つモバイル向け CSS を「どこを消してよいか」の手がかりに使い、広告・サイドバー・ナビゲーションを取り除きます。脚注・数式・コードブロックも一貫した形式に整えて出力します
  • 3 通りの使い方: npm ライブラリ(ブラウザ / Node.js で動作し、JSDOM・linkedom・happy-dom に対応)、CLI(npx defuddle parse <URL> --md)、ホスト API(defuddle.md/ の後ろに URL を付けるだけ)から用途に合わせて選べます
  • メタデータの取得: タイトル・著者・公開日に加え、schema.org の構造化データも取得できます。ホスト API では YAML frontmatter 付きの Markdown として返ります
  • 複数の出力形式: クリーンな HTML、Markdown、JSON(--json フラグ)から出力形式を選べます
  • ブックマークレット: ブラウザのブックマークバーに登録しておけば、開いているページをワンクリックで Markdown に変換し、クリップボードへコピーできます
  • 実運用されている抽出基盤: Obsidian Web Clipper や Obsidian Importer の抽出エンジンとして使われており、実際の製品に組み込まれて動いている実装です

料金

ライブラリや CLI として自分の環境で動かす場合は無料です(MIT ライセンス、API キー不要)。料金がかかるのは defuddle.md のホスト API だけで、サブスクリプションではなく、リクエスト数のまとまり(ブロック)を買い切りで購入する方式です。

プラン料金内容
Free$0ホスト API を月 1,000 リクエストまで
1,000 リクエスト$5(1 件 $0.005)買い切り・有効期限なし
10,000 リクエスト$40(1 件 $0.004)買い切り・有効期限なし
100,000 リクエスト$300(1 件 $0.003)買い切り・有効期限なし

料金は2026年9月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • ライブラリや CLI として自分の環境で動かせば費用がかからず、処理したいページ数を気にせず使えます
  • 「ブラウザでちょっと試す」「スクリプトに組み込む」「自作アプリに内蔵する」のどの段階でも同じエンジンを使えるため、試作から本番まで乗り換えの手間がありません
  • 著者名や公開日も一緒に取れるので、保存したページを後から出典付きで整理しやすくなります
  • 広告やメニューが混ざらない Markdown が得られるため、LLM に渡すときのトークンの無駄やノイズを減らせます
  • ホスト API の追加購入分に有効期限がなく、利用が少ない月があっても無駄になりません

⚠️ デメリット

  • README に「Defuddle is very much a work in progress!」と明記されており、今後の更新で挙動や使い方が変わる可能性があります
  • 公式サイト・ドキュメントは AI / LLM 向けの使い方を案内していません。LLM の前処理や MCP サーバー経由での利用は、第三者による実装や活用例が中心です
  • ホスト API は無料枠(月 1,000 リクエスト)を超えると、リクエストブロックを別途購入する必要があります
  • JavaScript での描画を前提にしたページへの対応状況は、公式情報からは確認できません。取得がうまくいかないページでは他の手段との併用が必要になる場合があります

類似サービスとの比較

サービスDefuddle との違い
Mozilla ReadabilityFirefox のリーダービュー由来の本文抽出ライブラリ。Defuddle の README でも比較対象として挙げられています。CLI やホスト API、Markdown 出力は備えていません
Jina ReaderURL の前にプレフィックスを付けて使うホスト型の Markdown 変換 API。料金体系は Defuddle のリクエスト買い切り方式とは異なります
Firecrawlクロール・JavaScript の描画・構造化データ抽出までまとめて提供するスクレイピング向け SaaS。多機能な分、月額課金が前提です

こんな人におすすめ

  • Obsidian などのノートアプリに、Web 記事を本文だけの Markdown で保存したい人
  • LLM や RAG の仕組みに Web ページを取り込む前に、ノイズの少ないテキストを用意したい開発者
  • 自作のブラウザ拡張やアプリに、本文抽出の機能を組み込みたい人
  • 記事のアーカイブや要約づくりのために、複数ページの本文をスクリプトでまとめて取得したい人
  • まずはブックマークレットや Web 画面で、手軽に Markdown 化を試してみたい人

まとめ

Web ページを「読めるテキスト」に変える作業は地味ですが、ノート整理にも AI への入力にも欠かせない下ごしらえです。Defuddle はその下ごしらえを、無料で自分の環境に組み込める形で提供しています。開発途上であることが明記されている点には注意が必要ですが、まずはブックマークレットや defuddle.md/ の後ろに URL を付けるだけの API で、手元の記事がどれだけすっきりした Markdown になるかを確かめてみるとよいでしょう。

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