ZenAionは、会話だけでワークフローを自動化するパーソナルAIエージェントOS。用途別の「スキル」をインストールして専門エージェントを構築でき、複数のエージェントと人間が並行して作業する「グループワークフロー」にも対応する。使うほど好みと文脈を学習する長期記憶を持ち、Gmail・Googleカレンダー・GitHubなどとの連携や、Telegram・Discord・WhatsApp・WeChatといったチャットアプリからの操作も可能。公式サイトは、オープンソースのAIエージェントフレームワーク「OpenClaw」を実行基盤に採用し、「セットアップ不要ですぐ使えるOpenClaw」と位置づけている。2026年4月8日に公開され、その後もMCP(Model Context Protocol)対応やモバイル/ブラウザからの接続、画像生成・Web検索の最適化などのアップデートが重ねられている。
主な特徴
- 会話だけでエージェントを構築: ノーコードで用途別の専門エージェントを作成でき、公式の「Skills」ストアから機能を追加インストールできる。GitMind(マインドマップ・構造化思考)、PicWish(画像編集)、RecCloud(音声・動画の文字起こし・翻訳・要約)、LightPDF(PDF操作)という4つの専用エンジンを標準搭載する
- 人間+複数エージェントによるグループワークフロー: 1つのスレッド内で人間と複数のエージェントが並行して作業する「ルーム」を構築できる。リサーチ・下書き作成・実行を同時並行で進められる
- 使うほど育つ長期記憶: グループやエージェント、時間をまたいで蓄積される「Universal Memory」を持ち、口調や語彙、好みまで学習していく。メモリは暗号化され、ユーザーはいつでも閲覧・エクスポート・削除できる
- マルチチャネル+MCP対応: Webチャット、Telegram、Discord、WhatsApp、WeChat、DingTalkなど主要チャットアプリから指示を出せるほか、MCPにも対応する。2026年4月にはMCP管理UIやWeChat連携が追加され、以降もモバイル・ブラウザからの接続、画像生成・Web検索の最適化などアップデートが続いている
- Gmail・カレンダー・GitHubなど主要ツールと連携: 受信トレイの整理、スケジュール調整、コードレビューといった実務作業をエージェントに任せられる。ネイティブアプリの公式ダウンロードは、本稿執筆時点でmacOS(Apple Silicon)向けのdmgファイルのみ確認できた
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 一度きりの300クレジット、同時実行1件・スケジュールタスク1件、クレジットカード不要 |
| Monthly | $19.90/月 | 毎月4,000クレジット、同時実行・スケジュールタスクとも20件、全機能利用可 |
| Yearly | $199/年 | 毎月4,000クレジット+初回3,000ボーナス永久クレジット(月額換算で16%お得)、同時実行・スケジュールタスクとも20件 |
このほか、サブスクリプションなしで購入できる「Pay as you go」(一括購入で最大20,000クレジットまで)も用意されている。具体的な価格は公式サイトで確認できる。
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 会話だけでエージェントの作成から実行まで完結し、ノーコードで専門エージェントを構築できる
- Webチャット・Telegram・Discord・WhatsApp・WeChatなど複数チャネルから、同じ記憶と人格を共有して操作できる
- 長期記憶により使うほど自分の口調や好みを学習し、汎用チャットボットにはない「育っていく」体験がある
- 無料プランでも300クレジットを一度きり試せ、クレジットカード登録も不要
- OpenClawというオープンソースの実行基盤を使いながら、セットアップなしで使える製品として提供している
⚠️ デメリット
- 2026年4月公開の新しいサービスで、第三者レビューサイトでの実績はまだ乏しい
- 公式サイトのトップページ・About・利用規約・プライバシーポリシーのいずれにも運営法人名や所在地の記載がなく、問い合わせ手段はメールアドレス(support@zenai.bot)のみ。手がかりは2026年4月8日付のプレスリリース(King Newswire配信)にある「Country: China」「Organization: Zenai」の記載程度で、本文中の企業名を入れる箇所が「[Company Name]」のまま公開されており、情報の裏付けとしては弱い
- ネイティブアプリの公式ダウンロードはmacOS(Apple Silicon)版のdmgファイルのみ確認でき、FAQで案内されているiOS/Androidアプリの配布ページは本稿執筆時点で見つからなかった
- クレジット制のため、タスクの複雑さや使用モデルによって消費量が変動し、料金の見通しを立てにくい面がある
類似サービスとの比較
| 比較項目 | ZenAion | OpenClaw | Manus |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | ホスト型(クラウド・サブスク) | セルフホスト・オープンソース | ホスト型(クラウド・サブスク) |
| セットアップ | 不要。サインアップしてすぐ使える | 自分でインストール・設定が必要 | 不要 |
| 主な対象 | 一般ユーザー・クリエイター・ビジネス | 開発者・技術愛好家 | 一般ユーザー・ビジネス |
| 長期記憶 | Universal Memoryを標準搭載 | フレームワーク側の実装次第 | 要公式サイト確認 |
| チャットアプリ連携 | Telegram/Discord/WhatsApp/WeChat等を標準サポート | 自前でゲートウェイを構築 | 主にWebベース |
| 料金体系 | クレジット制サブスク+都度購入 | 無料(OSS、自前インフラのコストは別途) | クレジット制(詳細は公式サイトを参照) |
OpenClawはZenAionが実行基盤として採用しているオープンソースのフレームワークそのもので、無料で自由度が高い分、環境構築や運用は自分で担う必要がある。Manusのような汎用AIエージェントもホスト型で手軽に使える点は共通するが、ZenAionは長期記憶と複数チャットアプリからのアクセスを前面に打ち出した「パーソナルAI OS」という設計思想を掲げている点が特徴的だ。
こんな人におすすめ
- 複数のツールを跨ぐ日常業務(メール整理・スケジュール調整・情報収集など)を、コードを書かずに1つの窓口へ集約したい人
- TelegramやDiscordなど、普段使っているチャットアプリから外出先でもタスクを指示したい人
- OpenClawのようなオープンソースのエージェント基盤に興味はあるが、環境構築や運用の手間は避けたい人
- 会話の履歴や好みを長期的に記憶してくれる、パーソナライズされたAIアシスタントを求めている人
まとめ
ZenAionは、オープンソースのAIエージェントフレームワークOpenClawを土台に、セットアップなしで使える「パーソナルAIエージェントOS」として仕立てた製品である。Skillsによる機能拡張、複数エージェントと人間が協働するグループワークフロー、使うほど育つ長期記憶など、単発のチャットで終わらない設計が特徴だ。一方で2026年4月公開の新しいサービスであり、運営法人名や所在地の開示がなく、第三者レビューの蓄積もまだ少ない。無料プランで300クレジットを試せるので、まずは日常のちょっとした自動化タスクを任せてみて、自分の使い方に合うかを見極めるとよい。