ByteDanceが提供するAIエージェント搭載の統合開発環境(IDE)。2025年1月に公開され、チャットで相談しながら書く使い方と、指示を出したらエージェントが自律的にコードを書き進める使い方を切り替えられる。ファイル編集だけでなくターミナルコマンドの実行まで代行するため、「設計 → 実装 → レビュー → デプロイ」の流れをまとめて任せられるのが特徴。複数のタスクをクラウド側で並行実行でき、上位プランほど同時実行数が増える。開発以外の業務を支援する姉妹製品「TraeWork」も用意されている。
主な特徴
- エージェントモードとチャットモード: 相談しながら少しずつ書きたいときはチャット、まとめて任せたいときはエージェント、と用途で切り替えられる。エージェントはファイルの新規作成・編集に加え、ビルドやテストなどのコマンド実行まで行う
- SOLOモード(TraeCode SOLO): 作りたいものを自然言語で説明すると、フロントエンド・バックエンド・設定ファイルまで含めてプロジェクトを組み立てる自律実行モード。無料プランでも制限付きで試せ、有料プランでは制限が緩和される
- クラウドタスクの並行実行: 依頼した作業をローカルの手を止めずにクラウド側で走らせられる。同時実行数はプランごとの上限で決まり、無料・Liteは2件、上位プランでは10〜20件まで拡張される
- コード補完: 編集中のコードから続きを提案する補完機能を搭載。無料プランは月あたりの回数制限があり、有料プランでは無制限になる
- MCPサーバー連携: Model Context Protocol(MCP)に対応し、外部ツールやデータソースをエージェントから呼び出せる。設定手順は公式ドキュメントに解説がある
- TraeWorkという姉妹製品: 同じAIエージェントの考え方を開発以外の業務作業に広げた製品で、Web版とデスクトップ版が提供されている
料金
| プラン | 月額料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
| Free | $0 | コード補完は月5,000回まで、クラウドタスクの同時実行は2件まで、SOLOモードは制限付き |
| Lite | $3 | コード補完が無制限、SOLOモード、同時実行2件まで |
| Pro | $10 | Liteより多い利用枠、同時実行10件まで、優先キュー。7日間の無料トライアルあり |
| Pro+ | $30 | Proの約3.5倍の利用枠、同時実行15件まで、優先キュー |
| Ultra | $100 | Proの約20倍の利用枠、同時実行20件まで、新モデルへの早期アクセス、優先キュー |
年払いを選ぶと割引が適用される表示があるが、金額の内訳は公式サイトで確認してほしい。利用枠は「基本利用分」として金額換算で示されており、超過分の扱いはプラン選択画面に記載がある。
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 無料プランでもエージェント機能を試せるため、AI搭載IDEの使い勝手を費用をかけずに確認できる
- 有料プランの下限が月$3からと安く、月$10のProでも一般的なAIコーディングツールより手が届きやすい価格帯
- コード生成だけでなくコマンド実行まで代行するので、環境構築やテスト実行を含めた一連の作業を任せられる
- クラウドタスクの並行実行により、待ち時間の間に別の作業を進められる
- MCP対応で、外部サービスや自前のツールをエージェントの手足として組み込める
⚠️ デメリット
- 利用枠が金額換算のクレジット制で、モデルや作業量によって消費速度が変わるため、月あたりのコストが読みにくい
- ByteDance提供のため、コードを扱う際のデータの取り扱いポリシーを組織の基準に照らして確認する必要がある
- エージェントに任せる範囲が広いぶん、生成された変更内容のレビューを省略すると不具合を見落としやすい
- 機能追加やプラン構成の変更が速く、情報が短期間で古くなりやすい
類似サービスとの比較
| 比較項目 | TRAE | Cursor | GitHub Copilot | Claude Code |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | ByteDance | Anysphere | GitHub(Microsoft) | Anthropic |
| 形態 | 単体のAI搭載IDE | 単体のAI搭載IDE | エディタ拡張 | ターミナル型のCLI |
| エージェント実行 | あり(SOLOモード) | あり | あり(Agentモード) | あり |
| クラウドでの並行実行 | プラン別に2〜20件 | 対応あり | 対応あり | 対応あり |
| 無料プラン | あり | あり | あり(制限付き) | なし(サブスクに同梱) |
| 有料の入り口 | 月$3から | 有料プランあり | 有料プランあり | 有料プランあり |
こんな人におすすめ
- AI搭載IDEを試してみたいが、いきなり月$20前後の出費は避けたい個人開発者
- チャットでの相談と、丸ごと任せるエージェント実行を場面ごとに使い分けたい人
- 環境構築やテスト実行といった手順も含めて、まとめてAIに任せたい人
- 複数の作業を並行して走らせ、待ち時間を減らしたい人
- MCP経由で自分のツールやデータソースをAIに接続してみたい人
まとめ
TRAEは、チャットとエージェントを切り替えながら使えるAI搭載IDEで、コード生成からコマンド実行までを一続きで任せられる点が強みである。無料プランでエージェント機能を試せ、有料も月$3からと入りやすい価格設定になっている。一方で利用枠はクレジット制のため、実際の作業量でどれだけ消費するかを小さく試して確かめてから上位プランを検討するとよい。業務コードを扱う場合は、組織のデータ取り扱い基準に照らした確認も忘れないようにしたい。