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sync. ─ 映画や広告のリップシンクと多言語ビジュアルダビングを、API とプラグインで既存ワークフローに組み込めるプラットフォーム

米国の Sync Labs が提供する、AI によるリップシンク(口の動きと音声の同期)とビジュアルダビングのプラットフォーム。動画と音声を渡すと、話者の口元を音声に合わせて描き直し、別の言語で吹き替えたように見せられる。顔の一部が手や小物で隠れている、複数人が写っている、カメラアングルが極端、照明が暗いといった実写ならではの難しい条件を想定して作られており、映画・広告・podcast などの制作現場で使われている。Web の Studio から試せるほか、REST API・Python / TypeScript の SDK・Adobe Premiere Pro プラグイン・ComfyUI ノードが用意されていて、既存の編集ワークフローにそのまま差し込める。

主な特徴

  • 用途別に選べる複数のリップシンクモデル: 単純な映像を高速に処理する lipsync-1.9、話し方の癖を保つ汎用の lipsync-2、顔のディテールを高めた lipsync-2-pro、短尺で感情表現を伴う react-1、そして最新の sync-3 が用意されている。品質と速度・コストのバランスで選び分けられる
  • 難条件に強い最新モデル sync-3: クローズアップ、極端なアングル、顔を遮る物体などを含む映像を、シーン全体の空間的な文脈から理解して処理する。4K 解像度に対応し、本番品質が求められる映像制作向けに位置づけられている
  • 多言語のビジュアルダビング: TTS(音声合成)と組み合わせることで、元の映像の話者が別言語を話しているように吹き替えられる。既存の音声トラックをそのまま使うことも、音声クローンで話者の声を再現することもできる
  • API・SDK・Webhook による自動化: REST API に加えて Python 3.8+ / TypeScript(Node.js 18+)の公式 SDK があり、Webhook で非同期処理の完了を受け取れる。上位プランではバッチ API で 1 回あたり最大 500 本の動画をまとめて処理できる
  • 編集ツールへのプラグイン統合: Adobe Premiere Pro のプラグインではタイムライン上のクリップを選んでそのままリップシンクを生成でき、ComfyUI 向けにはカスタムノードが提供されている。ツールを行き来せずに作業を完結できる

料金

プラン月額料金主な内容
Hobbyist$5最長 1 分の動画、同時実行 1 ジョブ、音声クローン 3 件まで、API / SDK / Studio 利用可(従量課金 $0.05/秒)
Creator$19最長 5 分、同時実行 3 ジョブ、音声クローン 5 件まで、TTS の自前 API キー利用、話者検出、ウォーターマークなし($0.05/秒)
Growth$49最長 10 分、同時実行 6 ジョブ、音声クローン 15 件まで、チーム 3 席込み、従量課金 5% 割引($0.0475/秒)
Scale$249最長 30 分、同時実行 15 ジョブ、音声クローン 50 件まで、チーム 5 席込み、バッチ API、専任サポート、従量課金 20% 割引($0.04/秒)
Enterprise要問い合わせ個別見積もり

購入前に試せる無料トライアルも用意されている(生成できる長さ・回数には制限がある)。月額料金とは別に、生成した動画の秒数に応じた従量課金がかかる点に注意したい。

料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 手や小物で顔が隠れる、横顔に近い、暗いといった実写特有の難条件を想定した設計で、作り込まれた映像にも当てられる
  • モデルが 5 種類あり、下書きは高速モデル・納品は sync-3 といった使い分けでコストを抑えられる
  • Adobe Premiere Pro プラグインと ComfyUI ノードがあり、既存の編集・生成ワークフローに組み込みやすい
  • API・SDK・Webhook・バッチ処理が揃っており、多言語版を大量に作るような自動化に向く
  • 月額 $5 の Hobbyist から始められ、小さく試してから規模を上げられる

⚠️ デメリット

  • 月額に加えて秒単位の従量課金がかかるため、長尺・大量に処理すると費用が読みにくい
  • プランごとに 1 本あたりの最大尺(1 分〜30 分)と同時実行数が決まっており、長編を扱うには上位プランが必要になる
  • 下位プランでは出力にウォーターマークが入る(Creator 以上で解除)
  • 実在の人物の顔と声を扱う技術のため、肖像権・音声の利用許諾など権利面の確認が欠かせない
  • 管理画面・ドキュメントは英語中心で、日本語の情報は多くない

類似サービスとの比較

比較項目sync.HeyGenRask AIElevenLabs Dubbing
主な用途実写映像のリップシンク・ビジュアルダビングAI アバター動画生成・動画翻訳動画の多言語吹き替え音声中心の多言語吹き替え
リップシンクの位置づけ中核機能(専用モデル複数)翻訳機能の一部翻訳機能の一部一部プランで対応
既存映像への適用得意(難条件を想定)対応対応音声主体
編集ソフト連携Premiere Pro / ComfyUI限定的限定的限定的
開発者向け API充実(SDK・Webhook・バッチ)ありありあり

用途がはっきり分かれる。アバターを一から作るなら HeyGen、既に撮影済みの実写映像の口元を別言語に合わせたいなら sync. が近い。

こんな人におすすめ

  • 撮影済みの実写映像を多言語展開したい映像制作会社・広告代理店
  • YouTube や podcast の動画を英語版・日本語版と横展開したいクリエイター
  • 自社サービスに吹き替え機能を組み込みたい開発者(API・SDK が整っている)
  • Adobe Premiere Pro や ComfyUI を日常的に使っていて、ツールを離れずに処理を済ませたい編集者
  • 顔が隠れる・アングルが変わるなど、汎用ツールでは破綻しがちな素材を扱っている人

まとめ

sync. は、リップシンクを「動画翻訳のおまけ機能」ではなく中核に据えたプラットフォームである。難しい条件の実写映像に強い sync-3 と、API・SDK・編集ソフトプラグインという組み込みやすさが持ち味で、単発の吹き替えよりも継続的・大量に多言語版を作る用途で本領を発揮する。月額 $5 から試せるので、まずは手持ちの短い素材で仕上がりを確認し、必要な尺と本数からプランを選ぶとよい。実在の人物を扱う場合は、権利面の確認を先に済ませておきたい。

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