Vercelが提供する、AIエージェント向け「スキル」のオープンなディレクトリ。スキルとは、エージェントに特定の作業手順やコード規約を教えるための再利用可能な指示書(SKILL.md 形式のテキスト)で、Skills.shではそれを検索・比較し、CLIから自分のエージェントへインストールできる。2026年1月に公開され、CLI本体はMITライセンスのオープンソースとしてGitHubで開発されている。Claude Code、Cursor、Codex、GitHub Copilot、Windsurf、Geminiなど多数のエージェントに対応し、1つのスキルを複数のエージェントへまとめて配れる点が特徴。
主な特徴
- スキルの検索とランキング: カテゴリ(React、Next.js、データベース、テストなど)や人気順でスキルを探せる。ランキングはCLIから送られる匿名のインストール数を集計したもので、「実際に使われているスキル」が見える。公式スキルの一覧も用意されている
- CLIでマルチエージェント一括インストール:
npx skills add <owner>/<repo>の形でGitHubリポジトリから導入できる。インストール済みのエージェントをCLIが自動検出し、対象を指定して配置する。配置方式はシンボリックリンク(実体を1か所に保つ推奨方式)とファイルコピーの2種類 - 主要コマンドが一通り揃う:
add(導入)、find(検索)、list(一覧)、use(スキルを使ったプロンプト生成・エージェント起動)、update(更新)、init(新規スキルの雛形作成)、remove(削除) - 多様な入手元に対応: GitHubのショートカット表記(
owner/repo)のほか、URL直指定、GitLab、汎用のGit URL、ローカルパスからの導入に対応。プライベートリポジトリも既存のGit認証をそのまま使える - Packs(スキルの束): 複数のスキルを1コマンドで入る「パック」としてまとめられる。作成にはVercelアカウントでのサインインが必要だが、インストール側にアカウントは不要
- オープンソース&バッジ: CLIはMITライセンスで公開され、READMEに掲載できるインストール数バッジも提供される
料金
| プラン | 月額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | ディレクトリの閲覧・検索、CLIでのインストール、Packsの作成と共有 |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
Skills.sh自体は無料で利用でき、CLIもオープンソースとして公開されている。ただし、導入したスキルを動かすエージェント側(Claude Code、Cursorなど)の利用料は別途必要になる。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 散在しているスキルを1か所で横断的に探せる。GitHubを検索して回る手間が減る
- インストール数ベースのランキングがあるため、「公開されているだけ」のものと「実際に使われているもの」を見分けやすい
- 1つのスキルを複数のエージェントへ同時に配置でき、エージェントを乗り換えても資産を持ち越せる
- シンボリックリンク方式なら実体が1か所にまとまり、更新の反映漏れが起きにくい
- Packsで、チームの標準スキルセットを1コマンドで配布できる
⚠️ デメリット
- 掲載スキルの多くは第三者が作った有志の成果物で、品質にばらつきがある
- スキルは実質的に「エージェントへの指示文」であるため、内容次第でプロンプトインジェクションや不適切な操作の温床になりうる。第三者のセキュリティ調査でも、公開スキルの一部に問題が指摘されている。導入前に中身を読む習慣が必要
- ランキングはインストール数の集計であり、品質や安全性の保証ではない
- 日本語のドキュメント・スキルはまだ少なく、英語での読み書きが前提になる場面が多い
- CLIが送る匿名テレメトリが前提の設計。無効化はできるが、無効化するとランキングには寄与しない
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Skills.sh | Claude Code プラグインマーケットプレイス | Smithery | GitHubのAwesomeリスト |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | Vercel | Anthropic | Smithery | 有志コミュニティ |
| 扱う対象 | エージェント向けスキル(SKILL.md) | プラグイン(スキル・コマンド・MCP等の束) | MCPサーバー | リンク集(形式は自由) |
| 対応エージェント | Claude Code / Cursor / Codex / Copilot ほか多数 | 主にClaude Code | MCP対応クライアント全般 | 依存しない |
| インストール手段 | CLI(npx skills add) | Claude Code内のコマンド | CLI・設定ファイル | 手動 |
| 人気度の可視化 | インストール数ランキング | 限定的 | 利用数の表示あり | GitHubのスター数 |
| 料金 | 無料 | 無料 | 無料枠あり | 無料 |
こんな人におすすめ
- Claude CodeやCursorを使っていて、定型作業の手順をスキルとして仕込みたい開発者
- 複数のAIコーディングエージェントを併用しており、設定資産を一元管理したい人
- チームで共通のコーディング規約・レビュー手順をエージェントに守らせたい開発リーダー
- 他の人がどんなスキルを作り、何が実際に使われているのかを知りたい人
- 自作スキルを公開して、利用状況を数字で把握したい作者
まとめ
Skills.shは、AIエージェント向けスキルの「探す・入れる・配る」をまとめて引き受けるディレクトリとCLIである。インストール数ベースのランキングによって実用されているスキルを見分けやすく、複数エージェントへの一括配置はエージェントを使い分ける人ほど恩恵が大きい。一方で、掲載スキルは第三者製が中心であり、内容はエージェントへの指示としてそのまま働く。導入前にSKILL.mdの中身を自分の目で確認する運用を前提にすれば、日々の作業を任せる下地として有力な選択肢になる。