複数のターミナルタブに散らばりがちな開発環境の状態を、1つのウィンドウにまとめて表示する macOS 専用のネイティブアプリ。リポジトリの状況、AI コーディングツールのセッション履歴、利用コスト、依存関係、設定ファイルの中身までを一覧でき、公式サイトは「6つのターミナルタブの代わりに、1つのダッシュボードを」というコンセプトを掲げている。Claude Code と Codex のセッションに対応し、過去のセッションを動画のように再生できるリプレイ機能が目玉。アカウント登録は不要で、データはすべて手元の Mac に留まる。開発者は Los Angeles を拠点とするデザイナー/エンジニアの Benji Taylor で、2026年2月に公開された。
主な特徴
- 開発環境の状態を1画面に集約: 手元のリポジトリの状態、実行中・過去のセッション、依存関係、環境設定を1つのダッシュボードに並べて表示する。ターミナルを何枚も開いて
git statusや設定ファイルを追いかける手間を減らせる - セッションのリプレイ: 過去の Claude Code / Codex セッションを選び、タイムラインをスクラブして再生できる。プロンプト、ツール呼び出し、ファイル変更が時系列で流れ、編集されたファイルがその場で光る。再生速度の変更や1イベントずつの手送りにも対応しており、AI に任せきりで走らせた作業を後から検証する用途に向く
- コスト追跡: AI コーディングツールの利用にかかったコストをダッシュボード上で確認できる。どのプロジェクト・どのセッションで消費が伸びたかを画面上で把握できる
- 設定の可視化: エージェント、スキル、MCP サーバーといった Claude Code 側の設定状態を、設定ファイルを直接開かずに確認できる
- 横断検索: セッション、エージェント、スキル、リポジトリなどを対象に、入力した端から結果が絞り込まれる検索を備える
- 完全ローカル動作・アカウント不要: サインアップもクラウド同期もなく、読み取った情報は手元の Mac の外に出ない。業務のコードを扱う環境でも導入のハードルが低い
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | 全機能を利用可能。アカウント登録不要、公式サイトから .dmg をダウンロードするだけ |
料金は2026年8月時点の情報です。開発者は X 上で「無料で提供しており、収益化の予定はない」と述べているが、将来の方針変更の可能性はある。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 無料でアカウント登録も不要。試すまでの手数が少ない
- 完全ローカル動作のため、業務コードのパスやセッション内容が外部に送信されない
- セッションリプレイにより、AI エージェントが「何を読んで、何をどう書き換えたか」を後から順を追って確認できる
- コスト・リポジトリ・設定が1画面に集まるため、複数プロジェクトを並行して進める人ほど恩恵が大きい
- Claude Code だけでなく Codex のセッションにも対応している
⚠️ デメリット
- macOS 専用。しかも比較的新しい macOS(Tahoe 世代)が前提で、Windows・Linux では利用できない
- バージョン番号が 0.0.x 台のベータ段階であり、仕様変更や不具合の可能性がある
- 個人開発のアプリのため、長期的な保守やサポート体制は保証されていない
- あくまで「状態を見る」ためのビューアであり、ここからセッションを操作・実行する用途は主眼ではない
- ドキュメントサイトが整備されておらず、機能の詳細は実際に触って把握する必要がある
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Readout | Claudoscope | claude-control |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | ネイティブ macOS アプリ(.dmg 配布) | ネイティブ macOS アプリ(OSS) | macOS デスクトップアプリ(OSS) |
| 主な強み | セッションのリプレイ、環境全体の集約表示 | 会話履歴の分析、シークレット検出などのセキュリティ機能 | 複数セッションの監視と管理 |
| 対応ツール | Claude Code / Codex | Claude Code / Cowork | Claude Code |
| ソースコード | 非公開 | GitHub で公開 | GitHub で公開 |
| 料金 | 無料 | 無料(OSS) | 無料(OSS) |
こんな人におすすめ
- Claude Code や Codex を日常的に使い、複数のリポジトリ・セッションを並行して回している開発者
- AI エージェントに任せた作業の内容を、後から順を追って検証したい人
- AI コーディングツールの利用コストが月次でどれくらい積み上がっているかを、画面上で把握しておきたい人
- エージェントやスキル、MCP の設定が増えてきて、どこに何を書いたか分からなくなってきた人
- クラウドにデータを預けたくない、ローカル完結のツールを好む人
まとめ
Readout は、AI コーディングツールを本格的に使い始めた開発者が抱えがちな「状態が見えない」問題に、macOS ネイティブのダッシュボードで応える無料アプリである。とくにセッションのリプレイは、エージェントの作業を事後に検証する手段として分かりやすい。ベータ段階かつ macOS 専用という制約はあるものの、無料でアカウント登録も不要なため、対象環境が合うなら導入して損のない部類のツールといえる。