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Qwen ─ Alibaba Cloud発、オープンソース公開が強みのマルチモーダル大規模言語モデルファミリー

Alibaba Cloud が開発するマルチモーダル対応の大規模言語モデル(LLM)ファミリー。テキストに加え画像・動画・音声・文書の理解に対応し、じっくり推論する「思考モード」と高速応答の「非思考モード」を切り替えられるのが特徴。2023年8月の初公開以降、Qwen2、Qwen3 と世代を重ね、多くのモデルを Apache 2.0 ライセンスのオープンソースとして公開してきた。公式チャットアプリ(Web/iOS/Android)から無料で試せるほか、Hugging Face からモデルをダウンロードして自前の環境で動かすこともできる。

主な特徴

  • マルチモーダル理解: テキストだけでなく画像・動画・音声・文書の読み取りに対応。スクリーンショットの解析や資料の要約など、入力の幅が広い
  • 思考モードと非思考モードの切り替え: 数学・コーディングのような複雑な推論にはじっくり考える思考モード、日常的な対話には高速な非思考モードと、タスクに応じて使い分けられる
  • オープンソース公開: 小型モデルから MoE(Mixture-of-Experts)構成の大型モデルまで、多くのモデルを Apache 2.0 ライセンスで公開。商用利用やファインチューニングも可能
  • エージェント・コーディング用途に強い: 長時間の自律タスク遂行やツール呼び出しを想定した設計で、コーディング支援やエージェント構築の基盤モデルとして採用例が多い
  • 多言語対応: Qwen3 系では 100 を超える言語・方言を学習しており、日本語の読み書きにも対応する
  • 公式チャットアプリ: Qwen Chat(Web/iOS/Android)から登録するだけで無料で利用でき、文章生成・画像理解・コード生成などを試せる

料金

利用形態料金主な特徴
Qwen Chat(Web/iOS/Android)無料公式チャットアプリ。最新モデルとの対話・画像理解・コード生成など
API(Alibaba Cloud Model Studio)従量課金入力・出力トークン数に応じた課金。単価はモデルごとに異なる
オープンソースモデル無料(Apache 2.0)Hugging Face 等からダウンロードして自前環境で実行。インフラ費用は自己負担

料金は2026年8月時点の情報です。API の最新単価はAlibaba Cloud の公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 多くのモデルがオープンソース(Apache 2.0)で、商用利用・自前ホスティング・ファインチューニングの自由度が高い
  • 公式チャットアプリが無料で、最新モデルを気軽に試せる
  • 思考モードの切り替えにより、推論の深さと応答速度のバランスを用途ごとに調整できる
  • 小型から大型まで選択肢が幅広く、ローカル実行から本格的な API 運用までスケールする
  • コーディング・エージェント用途での評価が高く、開発ツールの基盤モデルとしての採用例も多い

⚠️ デメリット

  • モデルの種類・世代が多く、どれを選べばよいか初心者には分かりにくい
  • 開発元が中国企業(Alibaba Cloud)のため、組織によってはデータの取り扱いポリシー上の確認が必要になる場合がある
  • ドキュメントやコミュニティ情報は英語・中国語が中心で、日本語の一次情報は少ない
  • オープンソースモデルを自前で動かすには、相応の GPU リソースと運用知識が必要

類似サービスとの比較

比較項目QwenDeepSeekLlamaChatGPT
提供元Alibaba CloudDeepSeekMetaOpenAI
オープンソース多くのモデルを公開(Apache 2.0)主要モデルを公開公開(独自ライセンス)一部のみ(gpt-oss 等)
マルチモーダル画像・動画・音声・文書に対応テキスト中心画像対応モデルあり画像・音声に対応
公式チャットアプリあり(無料)あり(無料)Meta AI 経由あり(無料枠)
強み思考モード切替・エージェント用途・多言語推論コスト効率エコシステムの広さ機能の幅・利用者数

こんな人におすすめ

  • オープンソースの LLM を自前の環境やプロダクトに組み込みたい開発者
  • コーディング支援やエージェント構築の基盤モデルを探している人
  • 画像・文書・音声を含むマルチモーダルなタスクを 1 つのモデルファミリーで扱いたい人
  • まずは無料のチャットアプリで最新モデルの実力を確かめたい人

まとめ

Qwen は、マルチモーダル対応と思考モードの切り替えを備えた Alibaba Cloud の LLM ファミリーであり、最大の特徴は多くのモデルを Apache 2.0 でオープンソース公開している点にある。無料の Qwen Chat で気軽に試すことも、API で本格運用することも、モデルをダウンロードして完全に自前で動かすこともできる。利用形態の自由度を重視する開発者にとって、有力な選択肢の 1 つである。

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