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Puter.js ─ スクリプトタグ1行で認証・DB・AIモデルを呼べる、開発者コスト0円のバックエンド基盤

Puter.js は、HTML にスクリプトタグを 1 行足すだけで、認証・クラウドストレージ・キーバリューデータベース・サーバーレスワーカー、そして多数の AI モデルをフロントエンドのコードから直接呼び出せるようにするバックエンド基盤だ。サーバーを立てずに済むのは BaaS だからだが、Puter.js が他と分かれるのは課金の向きにある。利用料は各エンドユーザー自身の Puter アカウントに計上される「User Pays」モデルで、ユーザーが何人に増えても開発者には請求が来ない。

主な特徴

  • User Pays 課金モデル: ユーザーがサインインすると、そのアプリはユーザー自身の Puter アカウント上で動作する。ストレージ・DB・AI の使用量はユーザー側に計上され、開発者に請求は行かない
  • AI ゲートウェイ: OpenAI・Claude・Gemini をはじめとする多数のモデルへ、API キーの管理なしにフロントエンドから直接アクセスできる。新しいモデルも随時追加されている
  • AI 以外もひととおり揃う: 認証・ファイルシステム・KV ストア・サーバーレスワーカー・ホスティング・ピア通信を、同じ JavaScript ライブラリから扱える
  • エージェントに渡せる粒度の API 設計: ビルド設定もサーバー構築も不要で、API の呼び出し方も短い。AI コーディングエージェントへの指示 1 行で組み込みが完結する粒度に収めてある
  • オープンソースでセルフホスト可能: AGPL-3.0 で公開されており、自前のインフラで動かす選択肢も残されている

料金

開発者側の費用は 0 円。ユーザー側は各アカウントに無料枠が付き、超過分はそのユーザーが Puter に直接支払う仕組みになっている。

対象費用内容
開発者$0インフラ費用なし。ユーザー数が増えても課金されない
エンドユーザー無料枠 + 超過分は従量ストレージ 100 MiB、AI リクエスト 30 件/10 秒 などのレート制限あり

料金体系は 2026 年 8 月時点の情報です。無料枠を超えた場合の単価は公開資料からは確認できませんでした。最新の情報は公式の料金ページレート制限のドキュメントをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 公開したアプリが伸びても請求が来ない。バズって想定外のアクセスが来ても、コスト面の心配なく放置できる
  • API キーを預からないので、キーの漏洩と流用による不正利用のリスクを負わずに済む
  • セルフホストという移行先が用意されている。ただし移した時点でサーバー運用費は自前負担になり、本記事の利点であるコスト 0 は失われる

⚠️ デメリット

  • エンドユーザーに Puter アカウントの作成とサインインを求めることになる。「開いてすぐ試せる」導線にはならず、離脱が 1 段増える
  • フロントエンドから直接呼ぶ設計上、どのモデルにどんなプロンプトを投げているかがクライアント側から見える。ロジックを隠したい用途には向かない
  • 無料枠を超えた分はエンドユーザー自身への課金になるが、その単価が公開されていない。ユーザーがいくら払うことになるかを開発者が説明できない

類似サービスとの比較

比較項目Puter.jsSupabase
無料枠を超えたときの負担者エンドユーザー開発者
エンドユーザーのアカウントPuter アカウントが必要アプリ側で自由に設計できる
AI モデル連携多数のモデルへ API キーなしでアクセス別途 AI SDK・ベンダー統合が必要

負担者が逆である点が最大の違いで、そのぶんユーザーにアカウント作成を求める代償を払っている。個人開発の公開用か、ユーザー体験を作り込むプロダクトかで評価が分かれる。

こんな人におすすめ

  • AI コーディングツールで作ったアプリに、認証・DB・AI 呼び出しまで一式を短時間で足したい人
  • サーバー運用も API キー管理もせずに、多数のユーザーへ無料で公開したい個人開発者
  • セルフホストの選択肢を残しつつ、ベンダーロックインを避けたい開発者

まとめ

「開発者が払う」という BaaS の前提をひっくり返し、コストをエンドユーザー側に寄せたバックエンド基盤。個人開発の公開用や、コストを気にせず配りたいツールには噛み合う。一方で、アカウント作成の導線を自分で設計したい B2B 納品や、課金体験を制御したいプロダクトには向かない。

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