リトアニアのPlanner5D UABが提供する、2D/3D対応の住宅・インテリア設計プラットフォーム。2011年の公開以来、間取り作成から家具配置、4Kレンダリングまでをブラウザとアプリで完結できるツールとして使われてきた。専門的なCADの知識がなくても、部屋の形を描いて家具をドラッグするだけで立体的な完成イメージが得られるのが特徴である。近年はAI機能の拡充が進み、紙の間取り図を撮影してアップロードすると編集可能な3Dモデルへ変換する図面認識や、コンセプト作りからレンダリング仕上げまでを支援する「AI Studio」が加わっている。
主な特徴
- AI図面認識で紙の間取り図を3D化: 既存の間取り図の画像をアップロードすると、壁や部屋の区切りを自動で読み取って編集可能なプロジェクトに変換する。ゼロから壁を引き直す手間を省ける
- AI Studioによる設計支援: ムードボードやカラーパレットでのコンセプト作り、レイアウト案の生成、空の間取りへの自動家具配置、既存インテリアのリスタイル、レンダリングの品質向上、プレゼン用の動画・360°パノラマ書き出しまでを1つのワークスペースで扱える
- 1万点以上の家具・内装カタログ: 実在の家具や建材に近いモデルを配置して、完成後のイメージを具体的に確認できる。無料プランではカタログの一部が利用可能
- 4Kレンダリングと360°ウォークスルー: 上位プランでは高解像度のレンダリング画像や、室内を歩き回るように見せる360°ビューを作成できる。施主やクライアントへの提案資料に使いやすい
- マルチプラットフォーム対応: Web、Windows、iOS、Androidに対応し、Apple Vision Proでの閲覧にも対応する。外出先ではスマホで確認し、細かい調整はPCで行うといった使い分けができる
- 法人・教育機関向けの提供: ホワイトラベルの間取りプランナー、自社製品の3Dカタログ、製品コンフィギュレーター、API連携などを含むEnterpriseプランがある
料金
| プラン | 月額料金 | 年額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | $0 | プロジェクト作成・共有は無制限、カタログの約半分を利用可、Web/モバイル対応 |
| Premium | $19.99 | $59.99 | 間取り図アップロードの3D変換、全カタログ(1万点以上)、標準レンダリング、予算ウィジェット、AI Studioクレジット(月額プランで月100) |
| Professional | $49.99 | $399.99 | 4Kレンダリング無制限、独自3Dモデルのアップロード(.obj/.fbx/.blend/.stl)、360°ウォークスルー、CAD書き出し、AI Studioクレジット(月額プランで月1,000) |
| Enterprise | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ホワイトラベル、自社3Dカタログ、製品コンフィギュレーター、API、CRM/ERP連携 |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- CADの学習コストなしで、間取り作成から3Dの完成イメージまで一気に作れる
- 紙やPDFの間取り図をそのまま取り込めるため、リフォーム検討の初動が速い
- 無料プランでもプロジェクト数の制限がなく、使い勝手を試しやすい
- Web・PC・スマホ・タブレットで同じプロジェクトを扱え、現地確認と自宅作業を行き来しやすい
- 家具カタログが充実しており、購入前のサイズ感・配色の検証に向く
⚠️ デメリット
- 無料プランではカタログの一部しか使えず、高品質なレンダリングやAI機能は有料プランが前提になる
- AI Studioの利用はクレジット制で、生成を繰り返すと上限に達する
- 建築確認申請に使うような正確な設計図面の作成は想定されていない
- Professionalプランは年額が月額換算より割高になる価格設定のため、契約期間の選び方に注意が必要
- 日本語の情報は公式ドキュメントを含めて限られており、英語ベースでの操作になる場面がある
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Planner 5D | RoomSketcher | Coohom | SketchUp |
|---|---|---|---|---|
| 主な用途 | 住宅・インテリアの2D/3D設計 | 間取り図と3Dビジュアル作成 | インテリア3D設計とレンダリング | 汎用3Dモデリング |
| 対象ユーザー | 一般ユーザー〜インテリア事業者 | 不動産・リフォーム事業者 | インテリア事業者・EC | 建築・プロダクトの設計者 |
| AI機能 | 図面認識・AI Studio | 間取り図の自動作成支援 | AIレンダリング・自動配置 | 拡張機能に依存 |
| 学習コスト | 低い | 低い | 中程度 | 高い |
| 料金体系 | 無料 + 月額/年額サブスク | 無料 + 有料プラン | 無料 + 有料プラン | 無料版 + 有料サブスク |
こんな人におすすめ
- 引っ越しやリフォームの前に、家具の配置と部屋の雰囲気を立体で確かめたい人
- 手元にある紙の間取り図を、そのまま3Dの検討材料にしたい人
- 施主への提案資料として、レンダリング画像や360°ビューを短時間で用意したいインテリア関係者
- CADを覚える時間はないが、感覚的な操作で設計イメージを共有したい人
- 自社サイトに間取りシミュレーターを組み込みたい住宅・家具事業者(Enterpriseプラン)
まとめ
Planner 5Dは、専門知識がなくても間取りと3Dインテリアを作れる設計ツールとして長く使われてきたサービスであり、AI図面認識とAI Studioの追加によって「イメージを固める」段階の作業が大幅に短縮されている。無料プランでも操作感とカタログの一部は試せるため、まず自宅の間取りを作ってみて、レンダリング品質やAI機能が必要になった段階でPremium以上を検討するとよい。建築設計の正式図面には向かないが、住まいのイメージを共有する道具としては扱いやすい選択肢である。