Palmier, Inc. が開発する macOS 向けの AIネイティブなビデオエディタ。トリミング・テロップ・キーフレーム・カラーグレーディングを備えた本格的なノンリニア編集(NLE)機能に加え、MCP(Model Context Protocol)経由で Claude・Codex・Cursor などの AIエージェントがタイムラインを直接読み書きできる点が最大の特徴。Kling や Seedance、FLUX といった最新の生成モデルで画像・動画・音声をその場で生成し、自分の撮影素材と同じタイムライン上で編集できる。オープンソース(GPL-3.0)で公開されており、動画編集そのものは無料、AI生成のみクレジットを消費する仕組みになっている。
主な特徴
- AIエージェントによるタイムライン編集: MCP 連携により、Claude・Codex・Cursor が既存のサブスクリプションのままプロジェクトを読み取り、カット・テロップ入れなどの編集を実行できる。編集結果はアプリ上で人間がレビューできる
- 20 以上の生成モデルを統合: 2026年8月時点で公式サイトが挙げているのは Seedance 2.5、Kling V3、Ideogram V4、FLUX 3、Google Omni、Runway Aleph 2、GPT Image 2、ElevenLabs など約 20 モデル。画像・動画・音声の主要モデルにエディタ内から直接アクセスし、生成クリップをそのままタイムラインに配置できる。対応モデルは入れ替わりが速いため、最新の顔ぶれは公式サイトで確認したい
- Skills で編集パターンを自動化: 一度行った編集手順を再利用可能な「Skill」として保存し、複数の動画に同じ編集パターンを繰り返し適用できる
- 本格的な NLE 機能: マルチトラック編集、トリミング、テキスト、キーフレーム、カラーグレーディングなど手動編集の基本機能を網羅。ローカルでの文字起こしと素材検索も無料で使える
- 柔軟な書き出し: H.264 / H.265 / ProRes での動画レンダリングに加え、Premiere Pro・DaVinci Resolve・Final Cut 向けの NLE XML 書き出しに対応。既存の編集ワークフローへの受け渡しがしやすい
- オープンソース(GPL-3.0): ソースコードは GitHub で公開。エディタ本体はアカウント登録なしで無料利用できる
料金
| プラン | 月額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | $0 | マルチトラック編集の全機能、MCP 経由の AIエージェント連携、ローカル文字起こし・素材検索、動画レンダリングと NLE XML 書き出し |
| Pro | $29(期間限定価格、通常 $49) | 月 5,000 生成クレジット、対応モデルすべてへのアクセス、高精度なクラウド文字起こし、Palmier チャット統合 |
| Max | $69(期間限定価格、通常 $99) | 月 12,000 生成クレジット、優先サポート |
| Enterprise | 要問い合わせ | 大量クレジット、一括請求、チームでの Skills 共有、導入支援 |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
クレジットの目安は約 333 枚の画像、または 2〜7 分の生成動画に相当する(使用モデル・解像度・尺により変動)。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 動画編集機能そのものは無料で、アカウント登録も不要。AI生成を使うときだけ課金される明快な構造
- Claude や Codex の既存サブスクリプションを MCP 経由でそのまま使え、追加コストなしにエージェント編集を試せる
- AI生成クリップと自分の撮影素材を同じタイムラインで扱え、生成 → 編集 → 書き出しがアプリ内で完結する
- NLE XML 書き出しにより Premiere Pro や DaVinci Resolve との併用がしやすく、既存ワークフローを壊さない
- オープンソースのため中身を確認でき、開発の透明性が高い
⚠️ デメリット
- macOS 専用で、比較的新しい OS バージョンが必要。Windows / Linux では利用できない
- AI生成はクレジット消費制で、モデル・解像度・尺によって消費量が変わるためコストの見積もりがしにくい
- 2026年4月リリースの新しいツールであり、機能や料金体系が今後変わる可能性がある
- エージェント編集の活用には MCP の設定など、多少の技術的な慣れが必要
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Palmier | Descript | Runway | CapCut |
|---|---|---|---|---|
| 主な用途 | AIエージェント駆動の動画編集 | テキストベースの動画編集 | AI動画生成・編集 | 手軽な動画編集 |
| AIエージェント連携 | MCP で Claude / Codex 等が直接編集 | 組み込み AI アシスタント | なし(生成 AI 中心) | AI 機能は補助的 |
| プラットフォーム | macOS 専用 | Web / デスクトップ | Web | マルチプラットフォーム |
| 編集機能の無料範囲 | フル機能無料 | 無料枠に制限あり | 無料枠に制限あり | 基本無料(一部有料) |
| オープンソース | ○(GPL-3.0) | ─ | ─ | ─ |
こんな人におすすめ
- Claude Code や Codex を日常的に使っており、動画編集もエージェントに任せたい開発者・クリエイター
- AI生成クリップと実写素材を組み合わせたコンテンツを 1 つのアプリで完結させたい人
- 定型的な編集作業(SNS 用のカット出し、テロップ入れなど)を Skills で自動化し、量産したい人
- Premiere Pro や DaVinci Resolve を使いつつ、AI生成と下ごしらえだけ別ツールに切り出したい編集者
- オープンソースのツールを好み、無料で本格的な NLE を試したい macOS ユーザー
まとめ
Palmier は「AI がタイムラインを直接操作する」という発想を核にした、新世代の動画エディタである。編集機能は無料・オープンソースで提供し、AI生成だけをクレジット課金にする構造は試しやすく、MCP 経由で手持ちの Claude や Codex をそのまま編集エージェントにできる点は他のエディタにない強みだ。macOS 専用である点と、登場から日が浅くツールとして発展途上である点は踏まえつつ、エージェントによる動画編集の現在地を体験したい人にはまず無料プランから触ってみる価値がある。