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Ona ─ クラウド上でバックグラウンドAIエージェントを走らせ、統制まで担う開発プラットフォーム(旧Gitpod)

クラウド開発環境で知られたGitpodが2025年10月に改称して生まれたのがOnaである。手元のPCではなくクラウド上でAIエージェントを動かし、タスクを渡すとコードの変更からプルリクエストの作成までを自律的に進める。特徴は「エージェントを速く走らせること」だけでなく、企業が安心して任せられるように統制する仕組みを併せ持つ点にある。専用のクラウド環境、ネットワーク制御、監査証跡、SOC 2・GDPR対応といったガバナンス機能が土台に組み込まれている。2026年6月にはOpenAIによる買収が発表され(規制当局の承認を前提)、同社のCodexを支える基盤として位置づけられている。

主な特徴

  • バックグラウンドエージェント: 「タスクを入れるとプルリクエストが出てくる」という流れを標榜する。処理はクラウド側で走るため、ノートPCを閉じても作業は継続する。CVE対応、コードレビュー、CI失敗の要約、レガシーコードの移行、バグのトリアージなどが想定用途として挙げられている
  • Automationsによる自動起動: プルリクエスト、スケジュール、Webhook、課題管理ツールのイベントをきっかけにエージェントを起動できる。同じ変更を複数リポジトリへ横展開するような、まとまった作業を回しやすい
  • 再現可能な開発環境: Dev Containersをベースに環境をコードとして定義する。旧Gitpod由来の強みで、環境差異による「自分の手元では動く」問題を避けられる。上位構成では最大32コア・128GB RAM・200GBディスク、GPUにも対応する
  • ランタイムAIセキュリティ: 自社VPCへのデプロイ、ネットワークの制御、権限を絞った資格情報、カーネルレベルでのポリシー適用、詳細な監査証跡を備える。エージェントが何にアクセスしたかを後から追える設計になっている
  • 既存ツールとの連携: GitHub・GitLabなどのソース管理に加え、Claude CodeやCursorといったエディタ、Jira・Notionなどとつながる。Model Context Protocol(MCP)にも対応し、その利用範囲を組織側で制御できる
  • クラウドと自社環境の選択: すぐ始められるOna Cloudのほか、AWS・GCP上の自社VPCでのセルフホストにも対応する

料金

プラン料金主な内容
Core月額$20〜月あたり80〜2,200 OCU(Ona Compute Units)、最大100シート、並列環境は無制限、プリビルド、ロールベースのアクセス管理
追加クレジット$10 / 40 OCUCoreプランのクレジット追加購入
Enterprise要問い合わせCoreの内容に加え、VPCデプロイ、ネットワーク制御、SSO・OIDC、組織単位のシークレット、監査証跡、ウォームプール、MCP利用制御、API/SDK、SLA、専任担当

公式の料金ページに無料プランの記載はない。利用量はOCUというクレジット単位で計算され、Coreプランでは7日間操作のない環境が自動削除される。

料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • エージェントの処理がクラウド側で完結するため、長時間かかる作業を手元の端末に縛られずに任せられる
  • 監査証跡・権限制御・VPCデプロイなど、企業の情報システム部門が求める統制機能が最初から用意されている
  • Dev Containersによる環境定義という、Gitpod時代からの実績ある土台の上に乗っている
  • Automationsで定型作業を自動化でき、単発の依頼だけでなく継続運用に向く
  • GitHub・GitLabやJira、既存のAIコーディングツールと接続でき、開発フローを大きく変えずに導入しやすい

⚠️ デメリット

  • 無料プランが用意されておらず、個人が気軽に試す用途には向かない
  • 料金がOCUというクレジット制のため、実際の月額費用が使い方によって読みにくい
  • ネットワーク制御や監査といった主要なガバナンス機能はEnterpriseプラン側に寄っている
  • OpenAIによる買収の完了後、製品の提供形態や単独サービスとしての位置づけが変わる可能性がある
  • エージェントに任せる前提の設計のため、レビュー体制やテストの整備が伴わないと効果を出しにくい

類似サービスとの比較

比較項目OnaDevinGitHub Copilot(コーディングエージェント)Cursor
提供元Gitpod GmbH(OpenAIが買収を発表)CognitionGitHubAnysphere
実行場所クラウド(自社VPCへのセルフホストも可)クラウドGitHubのクラウド環境主にローカルのエディタ
主な位置づけエージェントの実行基盤と統制自律型のAIソフトウェアエンジニアリポジトリに紐づくエージェントAI搭載のコードエディタ
統制・監査機能VPC・監査証跡・ポリシー適用を標準搭載企業向け機能ありGitHubの権限体系に準拠組織向け機能は限定的
無料プランなしなし有料プランに含まれるあり

こんな人におすすめ

  • CVE対応やライブラリ移行など、複数リポジトリにまたがる定型的な改修をまとめて処理したいチーム
  • AIエージェントの導入にあたり、権限・監査・ネットワークの統制が社内要件になっている企業
  • すでにGitpodでクラウド開発環境を使っており、そのままエージェント運用へ広げたい組織
  • ノートPCを閉じても走り続ける、長時間のバックグラウンド処理を必要とする開発チーム
  • 自社VPC内でエージェントを動かしたいセキュリティ要件の厳しい現場

まとめ

Onaは、AIエージェントに開発作業を任せるための「実行環境」と「統制」を一体で提供するプラットフォームである。Gitpod時代に積み上げたクラウド開発環境の技術を土台に、バックグラウンドで走るエージェントとその監査・権限管理を組み合わせている点が特徴といえる。無料プランがなく企業利用を主眼に置いた設計のため、個人の試用より、複数人のチームで反復的な改修作業を回す場面に向く。2026年6月に発表されたOpenAIによる買収の影響は今後見えてくるため、導入を検討する際は最新の提供状況を公式サイトで確認しておきたい。

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