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Odyssey ─ テキストや画像から、操作に即座に反応する対話型動画を生成する世界モデル

Odysseyは「世界モデル(world model)」を研究するAIラボで、テキストや画像のプロンプトから、視聴者の操作にリアルタイムで反応する対話型動画を生成する。できあがるのは再生するだけの動画クリップではなく、キーボードやコントローラーの入力に応じてその場で映像が変化していくシミュレーションである。主力モデルのOdyssey-2は2025年10月に発表され、2026年1月にはより高性能なOdyssey-2 Proと開発者向けAPIが公開された。2026年6月には3億1,000万ドルのシリーズBを調達し、評価額は14億5,000万ドルに達している。

主な特徴

  • 操作に即応する対話型動画: 生成された映像に対してキーボードやコントローラーで操作を加えると、その入力を反映した次のフレームが生成される。フレームは因果的・自己回帰的に作られ、20fps(1フレームあたり約50ミリ秒)で進む
  • テキストと画像の両方から世界を立ち上げられる: 文章で状況を説明しても、手元の画像を渡しても、そこから連続した空間として動く映像が生成される。物理的な整合性を保った動きを学習している点が、単発の動画生成モデルとの違い
  • 数分続く長尺ストリーム: 数秒のクリップを繋ぐのではなく、対話しながら数分単位で続くストリームとして生成される。開始も速く、プロンプト投入後すぐにストリームが始まる
  • Agora-1によるマルチプレイヤー: 複数の参加者(人間でもAIエージェントでも)が同一のシミュレーションに同時に入り、同じ世界を共有しながら操作できる
  • 研究向けの派生モデル: 視覚情報以外の入力からも学習するマルチモーダルモデルのStarchild-1、強化学習エージェントがゲーム環境を探索して世界モデルを鍛えるフレームワークのPROWL-1を併せて公開している
  • 開発者向けAPI: 2026年1月のOdyssey-2 Pro公開に合わせて開発者ポータルとAPIドキュメントが整備され、自分のアプリケーションからシミュレーションを呼び出せるようになった

料金

プラン料金主な内容
研究プレビュー(experience.odyssey.ml)無料ブラウザからOdyssey-2やAgora-1の対話型シミュレーションを試せる
開発者API公開の料金表は未掲載(要確認)開発者ポータルからの登録制。提供開始時には合計100万回分の無料シミュレーション枠が先着で配布され、1ユーザーあたりの同時実行は最大10とされた

料金は2026年8月時点の情報です。API利用料は公開の料金ページが見当たらないため、最新の条件は公式サイトおよび開発者ポータルでご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 「見るだけ」の生成動画と違い、操作して結果が返ってくるため、体験そのものを作れる
  • ブラウザから無料で試せる研究プレビューがあり、3Dモデリングやゲームエンジンの知識がなくても触れる
  • 数分続くストリームとして生成されるため、短いクリップを繋ぎ合わせる編集作業が要らない
  • 複数人が同じ世界に入れるマルチプレイヤーが用意されており、共同での試行がしやすい
  • APIが公開され、実験にとどまらず自分のプロダクトへ組み込む道が開けている

⚠️ デメリット

  • 研究段階の技術であり、生成される世界の一貫性や細部の正確さは場面によってばらつく
  • 生成した内容を3Dアセットやゲームデータとして書き出す用途には向かない(出力は映像ストリーム)
  • API利用料の公開情報が乏しく、本格導入時のコストを事前に見積もりにくい
  • リアルタイム生成のため通信環境の影響を受けやすく、快適に動かせる条件を選ぶ
  • 日本語の公式ドキュメントや解説は現時点でほとんどなく、英語の情報を追う必要がある

類似サービスとの比較

比較項目OdysseyGoogle Genie 3DecartWorld Labs
提供元OdysseyGoogle DeepMindDecartWorld Labs
生成されるもの操作に反応する対話型の映像ストリーム操作可能な対話型環境リアルタイムの映像変換・対話型世界探索できる3D空間
操作方法キーボード・コントローラー等キーボード等ライブ映像入力・キー操作視点移動による探索
複数人での同時参加Agora-1で対応公開情報では未対応公開情報では未対応公開情報では未対応
一般提供の状況研究プレビュー+開発者API限定提供中心プロダクト・API提供プロダクト提供

こんな人におすすめ

  • 動画生成の次に来る「操作できる映像」を、実際に触って確かめてみたい人
  • ゲームやインタラクティブ作品の企画段階で、世界観の当たりを素早く試したいクリエイター
  • 3Dアセットを用意せずに、体験のプロトタイプを立ち上げたい企画職・デザイナー
  • 世界モデルやシミュレーション環境をAI研究・強化学習の題材として扱いたい開発者
  • 自分のアプリケーションに対話型シミュレーションを組み込む可能性を探っている開発者

まとめ

Odysseyは、生成AIの出力を「鑑賞するもの」から「操作するもの」へ動かそうとしているAIラボである。Odyssey-2で数分続く対話型ストリームを実現し、Agora-1で複数人の同時参加、Starchild-1とPROWL-1で研究用途へと裾野を広げ、2026年にはAPIも公開した。まだ研究段階の粗さは残るものの、ブラウザから無料で試せるため、世界モデルという技術が今どこまで来ているかを自分の手で確かめるのに適している。

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