株式会社ギブリー(Givery, Inc.)が提供する法人向けの生成AI・AIエージェント活用プラットフォーム。2024年12月に提供が始まり、対話型AI「MANA AI Chat」、社内ナレッジを活用するAIエージェント「MANA Buddy」、Web会議を支援する「MANA Meeting」を一つの環境にまとめている。特徴は「マルチLLM」で、OpenAI・Anthropic・Googleなど複数ベンダーのモデルを、契約や運用を分けずに用途ごとに使い分けられる。日本の業務習慣に合わせたUIと、企業利用を前提にしたセキュリティ設計(ISO/IEC 27001:2022 認証取得)を掲げており、個人の試し打ちから全社展開まで段階的に広げていく想定の作りになっている。
主な特徴
- マルチLLM対応: 複数ベンダーの大規模言語モデルを同一プラットフォームから選んで使える。新しいモデルが登場するたびに追加提供されており、モデルごとに契約や管理画面を分ける必要がない
- MANA AI Chat(対話型AI): 業務でそのまま使えるプロンプトが標準搭載されており、「何をどう頼めばいいか分からない」段階の社員でも使い始めやすい。モバイル端末にも対応する
- MANA Buddy(AIエージェント): 役割や応答スタイルを自然言語で指示するだけで、業務に特化した自社専用エージェントを作成できる。作ったエージェントは組織内で共有でき、社内ナレッジや会話履歴を取り込んで精度を高めていける
- MANA Meeting(会議支援AI): 2026年1月に提供開始。Google Meet・Microsoft Teams・Zoom のWeb会議をリアルタイムで文字起こし・録画し、議論の論点整理から議事録・対応事項・フォローアップ文面の作成までを自動化する。Googleカレンダー/Microsoft Outlook との連携にも対応
- 社内データとの連携: 資料やデータをアップロードするだけで、自社の情報を踏まえた回答を得られる。汎用チャットとの差が出やすい部分
- 国産プラットフォームとしての設計: 日本語UIと日本の業務慣行を前提にした画面設計。導入時の教育コストを抑えやすい
料金
| プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 法人向けプラン | 要問い合わせ | マルチLLM、MANA AI Chat、MANA Buddy、MANA Meeting、管理機能。詳細は資料請求・見積もり対応 |
公開された定価表はなく、利用人数や機能構成に応じた見積もり制となっている。
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- チャット・エージェント・議事録という需要の大きい3用途を、一つの契約とアカウント基盤でまかなえる
- マルチLLMのため、特定ベンダーにロックインされにくく、モデルの世代交代に追随しやすい
- 標準搭載のプロンプトにより、生成AIに不慣れな社員でも最初の一歩を踏み出しやすい
- 日本語UIと国内サポートがあり、情報システム部門の説明コスト・教育コストを抑えやすい
- ISO/IEC 27001:2022 認証を取得しており、セキュリティ審査を通す際の材料になる
⚠️ デメリット
- 料金が公開されていないため、他社サービスとの比較検討に見積もり取得の手間がかかる
- 法人向けの提供が前提で、個人が単独で契約して試す用途には向かない
- 効果を出すには社内ナレッジの整備・アップロードが前提になり、導入初期の準備工数が必要
- MANA Meeting は提供開始から日が浅く、長期運用の事例情報はこれから蓄積される段階
類似サービスとの比較
| 比較項目 | MANA Studio | exaBase 生成AI | ChatGPT Enterprise | Microsoft 365 Copilot |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | ギブリー(日本) | エクサウィザーズ(日本) | OpenAI(米国) | Microsoft(米国) |
| モデル選択 | マルチLLM(複数ベンダー) | 複数モデル対応 | OpenAI製モデル中心 | OpenAI製モデル中心 |
| AIエージェント作成 | MANA Buddy(自然言語で作成・共有) | 対応 | GPTs/エージェント機能 | Copilot Studio(別製品) |
| 会議支援・議事録 | MANA Meeting(標準機能) | 別途連携が必要 | 標準機能ではない | Teams会議で対応 |
| 料金の公開 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 公開 |
汎用チャット単体で比べるのではなく、「エージェント作成」と「会議支援」まで含めた業務基盤として見たときに、MANA Studio の一体感が効いてくる。
こんな人におすすめ
- 部署ごとにバラバラの生成AIツールが使われており、全社で一つの基盤に集約したい情報システム部門
- 社内マニュアルや過去資料を活かした、自社専用のAIアシスタントを現場の手で作りたい企業
- Web会議が多く、議事録作成とタスク整理の手間を削りたいチーム
- 海外製ツールの英語UIやサポート体制に不安があり、国産サービスを優先したい組織
- 特定のLLMベンダーに固定されず、モデルの進化に合わせて使い分けたい企業
まとめ
MANA Studio は、生成AIを「試す」段階から「業務に組み込む」段階へ進めたい日本企業向けに設計されたプラットフォームである。マルチLLM対応で技術の移り変わりに追随でき、MANA Buddy によるエージェント作成と MANA Meeting による会議支援まで一つの環境に揃っている点が、汎用チャットサービスとの違いになる。一方で料金は非公開の見積もり制のため、検討にあたっては資料請求と、自社のどの業務から着手するかの整理を先に済ませておきたい。