Lightricks(イスラエル)が開発する動画生成モデル。Text-to-VideoとImage-to-Videoに対応し、台詞や環境音を映像の動きと同期させた「動画 + 音声の統合生成」を1パスで行える点が最大の特徴だ。ネイティブ4K解像度・最大50フレーム/秒の高精細出力に対応する。2025年の発表を経て、2026年1月にはモデルウェイト・学習コード・推論パイプラインの一式が独自のコミュニティライセンス(LTX-2 Community License)で公開され、ローカル実行やカスタムパイプラインへの組み込みが可能になった。ブラウザから試せるPlaygroundや、脚本からストーリーボード・編集まで扱う制作環境LTX Studioも提供されている。なお2026年3月には後継の「LTX-2.3」(22BのDiT、ネイティブ縦位置1080×1920対応、VAE刷新による描写の精細化、新ボコーダーによる音質改善)が公開されており、これから使うならこちらが起点になる。
主な特徴
- 動画と音声の統合生成: 台詞・効果音・環境音を映像の動きやリップシンクと同期させて、1回の生成でまとめて出力できる。映像を作ってから別ツールで音を付ける手間が要らない
- ネイティブ4K・最大50fps: アップスケールではなくネイティブの4K解像度で、最大50フレーム/秒の滑らかな映像を生成できる
- Text-to-VideoとImage-to-Videoの両対応: テキストプロンプトからの生成に加え、手持ちの画像を起点に動きを付ける生成にも対応する
- オープンウェイト公開: モデルウェイトから学習コード、推論パイプラインまでを独自のコミュニティライセンスで公開。ローカルGPUでの実行や、ComfyUIなどのカスタムパイプラインへの組み込みができる
- 制作ワークフローとの統合: LTX Studio上でスクリプトからストーリーボード作成、ショット生成、編集までを一気通貫で行える。ブラウザのPlaygroundで手軽に試すことも可能
料金
LTX-2はオープンウェイトのモデルであり、モデル自体は公開リポジトリから取得してローカルで実行できる(ライセンス条件は要確認)。ホスティング環境として使うLTX Studioには以下のプランがある。
| プラン | 月額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | $0 | 基本機能を試せる無料枠 |
| Lite | $15 | 個人利用向け、毎月のコンピューティング枠 |
| Standard | $35 | 商用利用可、コンピューティング枠の拡大 |
| Pro | $125 | 大きなコンピューティング枠、上位機能 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 大規模チーム向けカスタムプラン |
料金は2026年8月21日時点の情報です。プランに含まれる生成量・機能の詳細は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 音声付きの動画を1パスで生成でき、後付けの音入れ作業を省ける
- ネイティブ4K・50fpsという、動画生成モデルとしては高水準の出力仕様
- ウェイト・学習コード・推論パイプラインまで公開されており、ローカル実行や自前パイプラインへの組み込みができる
- Playgroundでブラウザから手軽に試せる一方、LTX Studioで本格的な制作ワークフローにも展開できる
⚠️ デメリット
- 4K・高フレームレートのローカル実行には相応のGPU性能が必要
- 独自のコミュニティライセンスのため、商用利用の可否・条件は自社の状況に照らした確認が必要
- クラウドで本格的に使う場合、生成量に応じたLTX Studioの有料プランが前提になる
- クローズドの最上位モデルと比べると、複雑なシーンの一貫性や指示追従で差が出る場面がある
類似サービスとの比較
| 比較項目 | LTX-2 | Sora | Veo | Runway |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | Lightricks | OpenAI | Runway | |
| モデル公開 | オープンウェイト | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
| 音声の同時生成 | 対応 | 対応 | 対応 | 一部対応 |
| ローカル実行 | 可能 | 不可 | 不可 | 不可 |
| 特徴 | 4K・50fps・自前パイプライン組み込み | 物語性のある生成に強み | Googleエコシステム統合 | 編集ツール群との統合 |
こんな人におすすめ
- 台詞や環境音まで含めた動画を、1つのモデルでまとめて生成したい映像クリエイター
- 動画生成をローカル環境や自社パイプラインに組み込みたい開発者・研究者
- クローズドAPIに依存せず、ウェイトを自分で扱える動画生成モデルを探しているチーム
- ストーリーボードから編集までを1つの環境で完結させたい個人制作者
まとめ
LTX-2は、音声と映像の統合生成・ネイティブ4K・オープンウェイトという3点で存在感を放つ動画生成モデルである。クローズドな商用モデルが並ぶ動画生成の領域で、ウェイトから学習コードまで公開しつつ、PlaygroundやLTX Studioで手軽に試せる間口も用意している点が特徴だ。まずはPlaygroundで生成品質を確かめ、本格導入時にローカル実行かLTX Studioの有料プランかを選ぶとよい。世代交代が速い領域なので、実際に触るときは後継のLTX-2.3が使えるかもあわせて確認したい。