IntelliJ IDEA や PyCharm で知られる JetBrains が開発した AIコーディングエージェント。指示を出すと、コードベースを読み、実装計画を立て、ファイルを編集してテストまで走らせる。JetBrains の IDE の中だけでなく、ターミナル(CLI)、GitHub の Issue / プルリクエスト、GitLab の CI/CD といった環境でも動作するのが特徴で、レビューや定型タスクの自動化にも使える。2025年1月の early access 公開以降、MCP 連携、サブエージェント、カスタムガイドラインといった機能を重ねてきた。
主な特徴
- 計画を立ててから実装する: いきなりコードを書き換えるのではなく、まず何をどう変更するかの計画を提示する。開発者はそれを承認する、あるいは方向を修正してから実行に移せる
- 作業の途中で軌道修正できる: 実行中に追加の指示を出して進め方を変えられる。意図と違う方向に進み始めたときに、最初からやり直さずに済む
- 重要な操作は人の承認を挟む: ファイルの書き換えやコマンドの実行など、影響の大きい操作は確認を求める設計になっている
- IDE・CLI・GitHub / GitLab で動く: JetBrains の主要 IDE に加えて、ターミナルから使う CLI 版、GitHub Actions や GitLab CI 経由での実行に対応する。Issue を起点にエージェントへ作業を投げるといった使い方ができる
- チームのルールを教え込める: カスタムガイドラインとして命名規則やコーディング規約を書いておくと、それに沿った変更を生成する。定型手順をスキルとしてまとめることもできる
- MCP 連携とサブエージェント: Model Context Protocol で外部ツールやデータソースに接続でき、作業を分担するサブエージェントも扱える
- モデルを選べる/BYOK 対応: 使用するモデルを選択でき、計画には高性能なモデル、実装には高速で安価なモデル、といった使い分けでコストを抑えられる。CLI 版では自前の APIキー(BYOK)を使い、JetBrains のクレジットを介さずに LLM プロバイダーへ直接支払う運用もできる
料金
Junie は単体課金ではなく、JetBrains の AI プランに含まれる。利用量は「AI クレジット」で管理され、クレジットを使い切った場合は追加購入(トップアップ)で補う。
| プラン | 料金 | AIクレジット | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| AI Free | $0 | 少量の無料枠 | まず試すための無料枠。基本的なタスクを触ってみる用途 |
| AI Pro | 月額$10(年払いで月額$8.33相当) | 30日あたり10 | AIアシスト機能と Junie を日常的に使う個人向け |
| AI Ultimate | 月額$30(年払いで月額$25相当) | 30日あたり35 | Junie を頻繁に使う開発者向け |
| AI Enterprise | 要問い合わせ | 上位の割当 | 組織向け。管理機能を含む |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 普段使っている JetBrains の IDE の中で完結するため、別のエディタに乗り換える必要がない
- 計画の提示と承認を挟む設計で、エージェントが何をしようとしているか把握しやすい
- IDE だけでなく CLI や GitHub / GitLab でも動くので、手元の作業と CI 上の自動化を同じエージェントで揃えられる
- カスタムガイドラインでチームの規約を反映でき、レビューでの指摘を減らせる
- BYOK に対応しており、モデル費用を自分で管理したい場合の選択肢がある
⚠️ デメリット
- クレジット制のため、規模の大きいタスクを続けると上位プランや追加購入が必要になりやすい
- 使い方によっては消費の見通しが立てにくく、コスト管理に慣れが要る
- 生成された変更は結局レビューが必要で、テストのない既存コードでは安全に任せにくい
- JetBrains のエコシステム前提の設計のため、他のエディタを主に使うチームには導入しづらい
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Junie | GitHub Copilot | Cursor | Claude Code |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | JetBrains | GitHub(Microsoft) | Anysphere | Anthropic |
| 主な作業場所 | JetBrains IDE / CLI / CI | VS Code・JetBrains IDE 等 / GitHub | 専用エディタ | ターミナル |
| エージェント実行 | 計画 → 承認 → 実装 | エージェントモードあり | エージェントモードあり | ターミナル委任型 |
| 課金の考え方 | AIクレジット制 | 月額(プレミアムリクエスト制) | 月額+利用量 | 月額プランまたはAPI従量 |
| BYOK | CLI で対応 | 一部対応 | 対応 | APIキー利用可 |
こんな人におすすめ
- IntelliJ IDEA や PyCharm など JetBrains の IDE を日常的に使っている開発者
- エージェントに任せたいが、何を変更するかを事前に確認してから進めたい人
- Issue やプルリクエストを起点に、レビューや定型修正を自動化したいチーム
- チームのコーディング規約をエージェントに守らせたい開発リーダー
- モデルの使い分けや BYOK でコストをコントロールしたい人
まとめ
Junie は、JetBrains の IDE を使い続けたまま AIエージェントを取り入れたい開発者にとって自然な選択肢である。計画を立てて承認を取る流れと、IDE・CLI・CI をまたいで同じエージェントを使える点が強みで、既存の開発フローを大きく崩さずに自動化を進められる。一方でクレジット制の費用感は使い方に左右されるため、まず無料枠で挙動と消費量を確かめ、実際の作業量に合わせてプランを選ぶとよい。