xAIが2026年8月11日に公開した常時稼働のクラウドAIエージェント。Botごとに専用のクラウドコンピュータを持ち、人間と同じように既存のアプリやWebサイトへログインして操作し、承認が必要な場面だけ人に確認を戻す。営業アウトバウンドやサポート対応、資料作成など、実務を最初から最後まで代行させることを狙ったサービスである。
主な特徴
- 専用クラウドコンピュータ: Botごとにクラウド上の専用環境を持ち、ノートPCを閉じても作業が止まらない
- アプリへのログイン操作: 人間と同様に既存のツール・Webサイトへサインインして操作する(computer use)
- ルーティン学習: 一度作業を見せると手順をルーティンとして保存し、次回から自動実行する
- 複数Botの並行稼働と連携: 役割ごとに複数のBotを立て、Bot同士で作業を引き継がせながら並行稼働できる
- MCP/コネクタ対応: カスタムのリモートMCPサーバーを接続してツールを拡張できる(公式ドキュメントによれば、認証はCursorとGrok Botで共有される)
料金
Grok Bot単体のプランはなく、Cursor・SuperGrokいずれかの上位プランに加入していることが利用条件になる。
| プラン | 月額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Cursor Pro+ / Ultra(個人) | $60 | Grok Bot専用のクラウドコンピュータ、ツールへのサインイン、スケジュール実行するルーティン、デスクトップ・モバイルなど複数環境での利用 |
| SuperGrok Plus / Heavy(個人) | $100 | Grok Botへのアクセス、1080p動画の生成、Chat/Imagine/Voice/Buildの大幅な利用量拡大、ピーク時の優先アクセス |
| Cursor Teams Standard / Premium(チーム) | $40/シート | チーム一括請求・設定管理、スキル・プラグインのチームマーケットプレイス、利用状況の共有分析 |
料金は2026年8月時点にx.ai/bot公式ページで確認できた月額表記です。年額プランの記載はありません。Enterpriseプランは個別見積もり・ウェイトリスト制のため、最新情報は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 独自の常駐クラウド環境を持ち、ラップトップを閉じても作業が継続する
- 人間の操作手順を一度見せるだけでルーティンとして記憶し、次回から自動実行する
- 複数のBotを役割ごとに並行稼働させ、Bot間で作業を引き継がせられる
⚠️ デメリット
- ベータ版で、実行内容の監査ログや利用上限の管理機能は「近日公開」とされ現時点では未提供
- 無料プランがなく、Cursor Pro+/UltraまたはSuperGrok Plus以上の有償プラン加入が前提
- 公式の発表時点ではmacOS・iOSのみの対応で、Linuxデスクトップ・Android・iPadは非対応(対応範囲は情報源によって記載が揺れているため、利用予定の環境で使えるかは公式サイトで確認するのが確実)
類似サービスとの比較
同時期に、常時稼働のクラウド型AIエージェントを各社が相次いで発表している。
| 比較項目 | Grok Bot | ChatGPT Work | Claude Cowork | Gemini Spark |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | xAI | OpenAI | Anthropic | |
| 特徴 | 専用クラウドコンピュータでアプリにログインし作業を代行、Cursorとの提携で配布 | ChatGPT本体の拡張として提供される委任型エージェント | Claudeベースの常時稼働ワークアシスタント | 決済など機微な操作は現状ユーザーへ差し戻す設計 |
| 利用条件 | Cursor/SuperGrokの上位プラン加入 | ChatGPTの対応プラン | Claudeの対応プラン | Google製品の対応プラン |
こんな人におすすめ
- 営業アウトバウンド(アカウント調査・見込み客スコアリング・メール下書き作成)を代行させたいチーム
- カスタマーサポートのキュー対応(Zendeskなどへのログインと一次対応)を自動化したい担当者
- 週次レポート作成など定型業務をルーティン化して手離れさせたい人
- 簡易な開発タスクやバグ再現の代行を任せたい開発者
まとめ
Grok Botは、専用のクラウドコンピュータを介して人間と同じ手順でアプリを操作し、実務を最後までやり遂げる常時稼働型AIエージェントである。ルーティン学習と複数Bot連携により、繰り返し業務の自動化と役割分担の両方に対応できる点が強み。一方でベータ版ゆえ監査ログ等の管理機能が未提供な点、無料プランがなく上位プラン加入が前提な点、対応プラットフォームがmacOS・iOSに限られる点には留意したい。