日本のスタートアップ ROUTE06 が開発する、ノーコードでAIエージェントを構築・実行できるビジュアルビルダー。画面上でノードをドラッグ&ドロップしてつなぐだけで、リサーチ・PRD作成・コードレビュー・ドキュメント更新といった一連の作業を自動化するエージェントを組める。GPT・Claude・Gemini など複数のモデルを1つのワークフロー内で使い分けられるのが特徴で、GitHub と連携させれば Issue や Pull Request をきっかけにエージェントを走らせることもできる。2025年12月に Apache License 2.0 のオープンソースとして正式リリースされ、自分のサーバーで動かすセルフホスト版と、すぐ使えるクラウド版の両方が提供されている。
主な特徴
- ビジュアルエージェントビルダー: ノードを配置して線でつなぐドラッグ&ドロップの編集画面で、コードを書かずにエージェントの処理の流れを組み立てられる。作った流れはそのまま実行・デプロイできる
- 複数モデルの組み合わせ: GPT・Claude・Gemini など複数の基盤モデルに対応し、タスクごとに適したモデルを選んで1つのワークフローの中で併用できる。特定のモデルベンダーに縛られない
- GitHub AI Operations: Issue・Pull Request・デプロイといった開発の流れにエージェントを組み込める。リポジトリの内容を読ませた上で、レビューコメントやドキュメント更新を自動化する使い方ができる
- すぐ使える組み込みアプリ: 競合調査・製品リサーチ向けの Deep Researcher、PR を自動分析する Code Reviewer、GitHub の活動から仕様書を起こす PRD Generator、コード変更にドキュメントを追従させる Doc Updater が用意されている
- ナレッジストア(ベクトルストア/データストア): 社内ドキュメントや GitHub リポジトリを取り込んでエージェントに参照させられる。手元の情報を踏まえた回答や成果物を作らせやすい
- オープンソースとクラウドの二本立て: 本体は Apache License 2.0 で公開されており、自前環境で無制限に動かすことも、管理不要のクラウド版を使うこともできる
料金
| プラン | 月額料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
| Open Source(セルフホスト) | 無料 | シート数・ベクトルストア・データストアとも無制限。サーバーと各モデルのAPIキーは自分で用意する |
| Free(クラウド) | $0 | 1ユーザー、AIモデルの利用時間 月30分まで、基本モデルのみ、コミュニティサポート |
| Pro | $20 | 1ユーザー、月$20分の利用クレジット、ドキュメント用ベクトルストア5・GitHub用3・データストア10、プレミアムモデル、超過分は従量課金、メールサポート |
| Team | $100(提供予定) | 最大10ユーザー、ドキュメント用ベクトルストア20・GitHub用10・データストア20、優先メールサポート |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- コードを書かずに、複数ステップのAIエージェントを画面上で組み立てられる
- Apache License 2.0 のオープンソースなので、自社サーバーで無料かつ制限なく運用できる
- GPT・Claude・Gemini を1つのワークフロー内で使い分けられ、モデルの乗り換えにも強い
- GitHub 連携が最初から作り込まれており、開発チームの日常業務にそのまま差し込める
- Deep Researcher や Code Reviewer など、すぐ試せる完成品が同梱されている
⚠️ デメリット
- クラウドの無料枠は月30分と小さく、実務で使うなら早い段階で有料プランが必要になる
- チーム向けの Team プランは提供予定の段階で、複数人運用の選択肢が現時点では限られる
- セルフホスト版は無料だが、サーバー運用と各モデルのAPI利用料は自己負担になる
- GitHub 中心の設計のため、開発以外の業務にはやや当てはめづらい場面がある
- 比較的新しいサービスで、日本語の解説記事や事例はまだ多くない
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Giselle | Dify | n8n | Flowise |
|---|---|---|---|---|
| 提供元 | ROUTE06(日本) | LangGenius(中国) | n8n GmbH(ドイツ) | FlowiseAI |
| ライセンス | Apache License 2.0 | オープンソース(一部制限あり) | Sustainable Use License | Apache License 2.0 |
| 主な用途 | AIエージェント構築・GitHub業務の自動化 | LLMアプリ・チャットボット構築 | 業務全般のワークフロー自動化 | LLMアプリのビジュアル構築 |
| GitHub連携 | 中核機能として作り込み | 連携可(汎用) | 連携可(汎用) | 連携可(汎用) |
| クラウド無料枠 | あり(月30分) | あり | あり | セルフホスト中心 |
こんな人におすすめ
- コードを書かずにAIエージェントを試作したいプロダクトチーム・企画職
- GitHub 上のレビューやドキュメント更新をAIに任せたい開発チーム
- 特定のモデルベンダーに依存せず、複数モデルを比較しながら組み込みたい人
- 社内データを扱う都合でセルフホストしたい企業
- 日本発のツールで、日本語での情報や問い合わせのしやすさを重視する人
まとめ
Giselle は、ドラッグ&ドロップの画面でAIエージェントを組み立て、そのまま実行・デプロイまでできるビジュアルビルダーである。強みは、複数モデルの使い分けと GitHub 連携、そして Apache License 2.0 のオープンソースという点にある。まずはクラウドの無料プランで組み込みアプリの挙動を確かめ、本格運用の段階でセルフホストか Pro プランかを選ぶとよい。