Anthropic の API キーを用意しなくても Claude Code を動かせるようにする、MIT ライセンスのオープンソースプロジェクト。手元で起動したローカルサーバー(プロキシ)が Claude Code からのリクエストを受け取り、NVIDIA NIM や Groq、OpenRouter といった無料枠のある推論プロバイダーや、LM Studio・llama.cpp・Ollama などのローカルモデルへ転送する仕組みになっている。公開当初は 4 プロバイダー対応だったが、2026 年 8 月時点では約 50 プロバイダー、Claude Code / Codex / Cline を含む 9 種類のコーディングエージェントに対応し、GitHub で 5 万を超えるスターを集めている。
主な特徴
- APIキーなしでClaude Codeを起動:
fcc-serverを立ち上げてfcc-claudeを実行するだけで、Claude Code が本ツール経由でモデルを呼ぶ。Anthropic の課金アカウントは不要 - 約50プロバイダーを1つの窓口に: NVIDIA NIM、Groq、OpenRouter、Together AI、Cerebras、Google AI Studio、Cloudflare Workers AI など、無料枠・従量課金・サブスクリプションの各種プロバイダーを横断して扱える。README は「月あたり 13 億トークン以上の無料枠」をうたっている
- ローカルモデルにも対応: LM Studio(既定は localhost:1234)、llama.cpp(8080)、Ollama(11434)に接続でき、コードを外部に出さない構成も組める
- 自動フォールバック: 接続先のプロバイダーが落ちたり上限に達したりしたときに、再起動なしで次のモデルへ切り替わる
- 9種類のエージェントに対応:
fcc-claude(Claude Code)のほかfcc-codex、fcc-cline、fcc-opencode、fcc-piなど、コマンドを変えるだけで同じ設定を各エージェントで使い回せる - 管理UIとDiscord / Telegramボット: ブラウザの管理画面から API キー・使用モデル・フォールバック順・推論の深さを設定できる。Discord / Telegram のボットでは
/stats・/stop・/clearで外出先から状況確認と停止ができ、音声入力にも対応する
料金
| 対象 | 費用 | 内容 |
|---|---|---|
| Free Claude Code 本体 | 無料(MIT ライセンス) | セルフホスト。GitHub からインストールして自分の PC で動かす |
| 無料枠のあるプロバイダー | $0(各社の無料枠の範囲内) | NVIDIA NIM、Groq、OpenRouter の無料モデルなど。上限は各社の規定に従う |
| 有料プロバイダー | 各社の従量課金 | OpenAI、Google Vertex AI、Amazon Bedrock などを接続した場合 |
| ローカルモデル | $0(電気代・機材を除く) | LM Studio / llama.cpp / Ollama 経由 |
料金は2026年8月時点の情報です。無料枠の内容と上限は各プロバイダーの都合で変わります。最新情報は公式リポジトリと各プロバイダーの料金ページをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- Anthropic のサブスクリプションや API 課金なしで、Claude Code の操作感を試せる
- 無料枠・有料 API・ローカルモデルを 1 つの管理画面で切り替えられ、乗り換えのコストが低い
- 自動フォールバックがあるため、無料枠の上限に当たっても作業が止まりにくい
- MIT ライセンスのオープンソースで、何をどこへ送っているかを自分で確認・改変できる
- Discord / Telegram 連携により、離席中でもエージェントの状態確認と停止ができる
⚠️ デメリット
- Anthropic 公式ではない独立プロジェクト。Claude / Claude Code は Anthropic の商標であり、公式サポートは受けられない
- 実際の出力品質は接続先モデル次第。Claude Opus や Sonnet そのものが無料で手に入るわけではない
- ローカルモデルで動かす場合、エージェントの長いシステムプロンプトを収められるコンテキスト長と、ツール呼び出しへの対応が必要
- Python 3.14 と uv のセットアップ、プロバイダーごとの API キー取得など、初期設定に手間がかかる
- 各社の無料枠は予告なく変更・終了しうるため、業務の本番運用には向かない
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Free Claude Code | Claude Code Router | LiteLLM | OpenRouter |
|---|---|---|---|---|
| 形態 | セルフホストのプロキシ(OSS) | セルフホストのルーター(OSS) | セルフホストのプロキシ(OSS)+クラウド版 | ホスト型の API ゲートウェイ |
| 主な狙い | 無料枠とローカルモデルで各種エージェントを動かす | Claude Code のリクエストを別モデルへ振り分ける | 多数の LLM API を OpenAI 互換に統一する | 多数のモデルを 1 本のキーで使う |
| 対応エージェント | 9 種類(Claude Code / Codex / Cline ほか) | Claude Code が中心 | エージェント非依存 | エージェント非依存 |
| 費用 | 無料(接続先の費用は別) | 無料(接続先の費用は別) | OSS 版は無料、クラウド版は有料 | 従量課金(一部に無料モデルあり) |
| 特徴 | 管理 UI・自動フォールバック・チャットボット連携 | 軽量なルーティング設定 | 監視・コスト管理などの運用機能 | 導入が簡単で、キー 1 本で完結する |
こんな人におすすめ
- 課金する前に Claude Code のワークフローを一度試してみたい人
- 無料枠のある推論サービスを組み合わせて、学習や個人開発のコストを抑えたい人
- 社外に出せないコードを扱うため、ローカルモデルでコーディングエージェントを動かしたい人
- 複数のコーディングエージェントを同じ設定で使い比べたい人
- 自力でセットアップとトラブル対応ができる開発者
まとめ
Free Claude Code は、コーディングエージェントとモデル提供元の間に自分専用のプロキシを挟むことで、Anthropic の API キーなしで Claude Code を動かせるようにするオープンソースツールである。約 50 のプロバイダーとローカルモデルを 1 つの管理画面から選べ、自動フォールバックで無料枠の上限にも耐えられる設計になっている。ただし公式ツールではなく、出力の品質も接続先のモデルに左右されるため、まずは学習や個人開発の場で試し、業務で使うかどうかは各プロバイダーの利用規約と品質を確かめてから判断するのが現実的である。