AIコーディングツールを複数使っていると、「Codexのセッション枠はあとどれくらいか」「Claudeの週次上限に近づいていないか」「Cursorのクレジットは残っているか」を、それぞれのダッシュボードやCLIで確認することになる。CodexBarは、この確認作業をmacOSのメニューバー1か所にまとめるアプリだ。OpenClawの作者としても知られるPeter Steinberger氏が開発し、MITライセンスのオープンソースとして無料で公開されている。対応プロバイダーは公開ドキュメント時点で69種類に達し、セッション・週次・月次のリセットまでの残り時間、クレジット残高、推定コストを一覧できる。
主な特徴
- 多数のプロバイダーを一元表示: Codex(OpenAI)、Claude、Gemini、Cursor、GitHub Copilot、Windsurf、Grok、DeepSeek、Mistral、AWS Bedrock、OpenRouterなど、公式ドキュメントで69のプロバイダーIDが登録されている。使っているものだけを選んでメニューバーに並べられる
- リセットまでのカウントダウン: プロバイダーごとにセッション枠・週次枠・月次枠のリセット時刻までの残り時間を表示する。上限に当たってから気づく、という事故を減らせる
- クレジット残高と支出の把握: 従量課金のプロバイダーではクレジット残高や利用額を表示し、直近7日・30日のローカルなコスト推定も確認できる
- 障害ステータスの監視: 各プロバイダーのステータスページを定期的に取得し、障害が起きているとメニューバーにバッジで知らせる。「自分の環境の問題か、サービス側の障害か」の切り分けが早くなる
- ログイン情報を保存しない設計: 新たにパスワードを預ける仕組みではなく、すでにローカルにある認証情報(設定ファイルのAPIキー、環境変数、CLIの認証、ブラウザのセッション)を再利用する。検証済みのセッションはmacOSキーチェーンにキャッシュされる
- CLIとウィジェット、多言語対応: スクリプトやCIから呼べる
codexbarコマンド、WidgetKitによるデスクトップ/通知センターのウィジェットを同梱。UIは21言語にローカライズされ、RTL言語にも対応する
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 無料(MITライセンス) | $0 | 全機能を利用可能。ソースコードはGitHubで公開 |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の情報は公式サイトおよびGitHubリポジトリをご確認ください。
インストールはHomebrewが手軽で、アプリ本体はbrew install --cask codexbar、CLI単体はbrew install steipete/tap/codexbarで導入できる。動作要件はmacOS 14(Sonoma)以降。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 複数のAIコーディングツールの残量を、タブを開かずにメニューバーで確認できる
- 無料かつMITライセンスのオープンソースで、挙動をコードで確認できる
- 認証情報を新規に預ける必要がなく、既存のセッションやAPIキーを再利用する設計
- 障害ステータスの通知により、応答が遅いときの原因切り分けが速い
- CLIが付属するため、シェルスクリプトやCIから残量を参照する使い方もできる
⚠️ デメリット
- macOS専用。WindowsやLinuxではアプリ本体を利用できない(CLIはLinux向けの配布あり)
- 各プロバイダーの非公開な内部エンドポイントやブラウザセッションに依存する項目があり、提供側の仕様変更で一時的に取得できなくなる可能性がある
- コスト表示はローカルでの推定を含むため、請求額と完全に一致するとは限らない
- 対応プロバイダーごとに認証方法が異なり、初回セットアップで設定ファイルや環境変数の確認が必要な場合がある
- 個人開発のプロジェクトであり、企業向けのサポート窓口やSLAはない
類似サービスとの比較
| 比較項目 | CodexBar | ccusage | 各プロバイダー公式ダッシュボード | メニューバー系の単一ツール |
|---|---|---|---|---|
| 形態 | macOSメニューバーアプリ+CLI | CLIツール | Webブラウザ | メニューバーアプリ |
| 対象範囲 | 多数のプロバイダーを横断 | 主にClaude Code | そのサービス1つ | 通常1〜数サービス |
| 常時表示 | できる | できない | できない | できる |
| 障害ステータス通知 | あり | なし | サービス側のステータスページを個別に確認 | 実装により異なる |
| 料金 | 無料(MIT) | 無料(OSS) | 無料 | 実装により異なる |
こんな人におすすめ
- Codex・Claude Code・Cursorなど、AIコーディングツールを2つ以上併用している開発者
- 週次上限や月次クレジットに突然当たって作業が止まる事態を避けたい人
- 従量課金のAPIを併用していて、支出の目安を日常的に把握しておきたい人
- 「反応が遅いのは自分の回線かサービス障害か」をすぐ判断したい人
- CLIやウィジェットで、残量を自分のワークフローに組み込みたい人
まとめ
CodexBarは、複数のAIコーディングツールに散らばった「残り枠」の情報をmacOSのメニューバーに集約する、実務寄りのユーティリティである。無料のオープンソースで、認証情報を新規に預ける必要がない設計のため、導入のハードルは低い。表示される残量やコストは各プロバイダーの提供状況に依存する推定を含むため、厳密な請求管理は公式ダッシュボードと併用するのが現実的だ。AIコーディングツールを複数使い分けている人ほど、恩恵が大きい。