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CMEM Cloud ─ AIエージェントの記憶をクラウドで同期し、複数のツールから同じ文脈を呼び出せるサービス

AIエージェントは便利だが、セッションを閉じるとそれまでのやり取りを忘れてしまう。同じ前提を毎回説明し直す手間を解消するのが CMEM Cloud である。開発元は glass brain。基盤となるエンジンはオープンソース(Apache 2.0)の claude-mem で、エージェントが作業する裏側で「何を決めたか」「どこで詰まったか」を構造化した観測データとして記録し続ける。その記録をクラウドに同期し、専用の MCP リンク経由で Claude Code・Cursor・Codex など複数のエージェントから同じ記憶に接続できるようにしたのが、有料のクラウドサービス部分にあたる。

主な特徴

  • セッションをまたいだ自動記録: エージェントの作業中に発生した決定・修正・行き止まりを「観測(observation)」として自動で蓄積する。ユーザーが意識してメモを残す必要はない
  • クラウド同期(オフラインファースト): 記録の実体は手元のデータベースに置きつつ、クラウドへ継続的にミラーする設計。オフラインでも動き、接続が戻れば同期される
  • プライベート MCP リンク: アカウント専用のエンドポイントが発行され、Claude・エディタ・任意の MCP 対応エージェントに貼り付けるだけで同じ記憶へ読み書きできる。共有されることはなく、いつでも失効・再発行が可能
  • ハイブリッド検索: 全文検索(FTS5)に加え、意味的な近さで探すベクトル検索と新しさの重み付けを組み合わせ、過去の文脈を呼び戻す
  • 幅広いクライアント対応: Claude Code、Cursor、Windsurf、Codex CLI、Gemini、OpenCode など、MCP に対応したエージェント全般で利用できる
  • プライバシー制御とオープンソース基盤: 記録させたくない内容を除外する仕組みを備え、エンジン本体は GitHub で公開されている。クラウドを使わず自前で運用する選択肢も残る

料金

プラン料金主な内容
claude-mem(オープンソース)無料(Apache 2.0)エンジン本体を自分で導入。クラウド同期と統合 MCP リンクは含まない
CMEM Cloud月額 $20観測データベースのクラウド同期
CMEM Pro7日間無料、以降 月額 $30記憶生成を提供元の観測モデルで実行、クラウド同期、プライベート MCP リンク
Team Cloud1シートあたり月額 $333(3〜50シート)チーム利用、導入支援エンジニアによるオンボーディング

料金は2026年8月時点の情報です。公式サイト内でも表記が複数あるため、最新の料金は公式の料金ページをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 同じ前提説明を毎回繰り返す必要がなくなり、長期プロジェクトでの立ち上がりが速くなる
  • 複数のエージェント・複数のマシンで記憶を共有できるため、ツールを乗り換えても文脈が途切れない
  • 記録が自動で行われ、運用の手間がほとんどかからない
  • エンジンがオープンソースなので、まず無料で試してから有料のクラウド同期を検討できる
  • 全文検索と意味検索の併用で、うろ覚えの内容でも過去の判断を掘り出しやすい

⚠️ デメリット

  • 個人開発者向けとしては月額 $20〜$30 と決して安くはなく、無料枠はオープンソース版の自前運用のみ
  • 導入には Node.js などの実行環境が必要で、非エンジニアが気軽に始められる性質ではない
  • 作業内容が観測データとして蓄積されるため、機密を扱う場合は除外設定とデータ保管方針の確認が要る
  • 比較的新しいサービスで、機能・料金の変更が続く可能性がある
  • 記録が増えるほど検索結果のノイズも増え、呼び出す文脈の取捨選択は利用者側に委ねられる

類似サービスとの比較

比較項目CMEM CloudMem0LettaClaude の Projects
主な用途コーディングエージェントの作業記憶アプリ組み込み用の記憶レイヤー記憶を持つエージェントの構築基盤会話・資料の文脈まとめ
記録のされ方作業中に自動で観測を蓄積開発者が API 経由で保存フレームワーク内で管理ユーザーが資料と指示を登録
複数ツールからの共有MCP リンクで可能API 実装次第実装次第Claude 内に限られる
オープンソースエンジンが Apache 2.0一部公開公開非公開
主な利用者個人開発者・開発チームアプリ開発者エージェント開発者Claude 利用者全般

こんな人におすすめ

  • Claude Code や Cursor を日常的に使い、同じ説明の繰り返しに時間を取られている開発者
  • 複数の AIエージェントを併用していて、ツールごとに文脈が分断されている人
  • 長期間続くプロジェクトで、過去にどう判断したかを後から辿りたい人
  • 手元のマシンとサーバー、自宅と職場など、複数環境で同じ作業記憶を使いたい人
  • まずは無料のオープンソース版で試し、必要になったらクラウド同期へ移行したい人

まとめ

CMEM Cloud は、AIエージェントの「忘れる」という根本的な制約に、作業記録の自動蓄積とクラウド同期という形で対処するサービスである。オープンソースの claude-mem を無料で試したうえで、複数のマシンやエージェントから同じ記憶に触れたくなったときにクラウド版へ進む、という道筋が用意されている点が使いやすい。一方で料金は個人利用としては軽くなく、機密性の高い作業では何を記録させるかの設計が必要になる。まずはオープンソース版で、記憶が残ることの効果を自分の作業で確かめるのがよい。

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