AIエージェントに新しい能力を足す「スキル」と「プラグイン」を集めた、公開レジストリ。OpenClaw が開発し、2026年3月に公開された。スキルは SKILL.md と関連ファイルをまとめたバンドルとして扱われ、npm のパッケージのようにバージョンと変更履歴が管理される。探すときはキーワードの一致だけでなく意味の近さで探せるベクトル検索が使え、見つけたスキルはコマンド1行で手元に取り込める。ClawHub 自体は MIT ライセンスのオープンソースで、利用は無料。GitHub・Slack・Notion・Google ドライブなど、普段使っているツール向けのスキルが並んでいる。
主な特徴
- スキルをバージョン管理して公開できる:
SKILL.mdを含むフォルダをそのまま公開でき、バージョン番号と変更履歴(changelog)を添えて更新を重ねられる。過去バージョンの履歴も残るため、どの版を使っているかがはっきりする - ベクトル検索で目的から探せる: 検索は埋め込みベクトルによる意味検索(OpenAI の
text-embedding-3-smallと Convex のベクトルインデックス)に対応。「PR をレビューしたい」のような目的の言葉で探しても、関連するスキルが引き当たる - CLI で導入まで完結:
npm i -g clawhubでコマンドを入れたあと、clawhub search(検索)・clawhub install(導入)・clawhub update --all(一括更新)で操作できる。導入したスキルは作業フォルダ配下のskillsに置かれ、.clawhub/lock.jsonに記録が残る - pin で手元のコピーを固定できる: 更新によってローカルのスキルが勝手に上書きされないよう、バージョンを固定して据え置く仕組みがある。動作確認済みの版を使い続けたい場面で効く
- プラグインの公開と GitHub からの取り込み: テキストベースのスキルだけでなく、コードで書かれたプラグインの公開にも対応する(マニフェストに対応する OpenClaw のバージョン情報を書く必要がある)。既存の GitHub リポジトリからのインポートも用意されている
- 公開物の管理と信頼性の仕組み: 署名付きマニフェスト、公開の審査(モデレーション)、重複エントリの統合、公開者の変更(リンクを壊さないリネーム)、ソフト削除と復元など、レジストリとしての運用機能が揃っている
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | スキル・プラグインの検索、導入、公開。すべてのスキルは公開され誰でも閲覧できる |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
ClawHub は無料のサービスとして提供され、本体は MIT ライセンスのオープンソース。ソースコードが公開されているため、自前の環境で動かすこともできる。
メリット・デメリット
✅ メリット
- スキルを探す・入れる・更新するという一連の流れがコマンドで完結し、手作業のコピーが要らない
- バージョンと変更履歴が残るため、「いつの間にか挙動が変わっていた」という事故を追いかけやすい
- pin で版を固定できるので、安定して動いている構成を守りながら他のスキルだけ更新できる
- 意味で探せるベクトル検索により、正確なスキル名を知らなくても目的から辿り着ける
- MIT ライセンスのオープンソースで、無料。自分でホストする選択肢も残る
⚠️ デメリット
- OpenClaw のエコシステム向けに設計されているため、他のエージェント環境でそのまま使えるとは限らない
- 誰でも公開できる公開レジストリの性質上、導入前に中身(
SKILL.mdや同梱コード)を自分で確認する姿勢が要る - CLI 前提の操作が中心で、コマンドライン操作に不慣れな人には最初の一歩に学習コストがある
- 2026年3月公開と歴史が浅く、掲載されているスキルの数や品質にはばらつきがありうる
類似サービスとの比較
| 比較項目 | ClawHub | MCP 公式レジストリ | Smithery | GitHub リポジトリを直接参照 |
|---|---|---|---|---|
| 主な対象 | エージェント向けスキル・プラグイン | MCP サーバー | MCP サーバー | 何でも(規約なし) |
| 主な想定環境 | OpenClaw | MCP 対応クライアント全般 | MCP 対応クライアント全般 | 環境を問わない |
| 検索方法 | ベクトル検索(意味で検索) | 一覧・メタデータ検索 | 一覧・カテゴリ検索 | コード検索に依存 |
| 導入方法 | 専用 CLI(clawhub install) | クライアント側の設定 | クライアント側の設定 | 手動でクローン・コピー |
| バージョン管理 | セマンティックバージョン+変更履歴+pin | 提供元次第 | 提供元次第 | Git のタグ・コミット任せ |
| ライセンス | MIT(オープンソース) | オープンソース | ─ | リポジトリ次第 |
こんな人におすすめ
- OpenClaw でエージェントを組んでいて、スキルの追加・更新を手作業から解放したい人
- 自作したスキルを公開して、他の人にも使ってもらいたい開発者
- 「どのスキルのどの版を使っているか」を記録として残しながら運用したいチーム
- エージェントに何をやらせられるのか、実例を眺めながら探したい人
- レジストリの仕組み自体に興味があり、オープンソースの実装を読みたい人
まとめ
ClawHub は、AIエージェントの拡張機能を「探して、入れて、更新する」流れをパッケージ管理の作法に載せたレジストリである。バージョン番号・変更履歴・pin という、ソフトウェア開発では当たり前の道具立てをスキルにも持ち込んだ点が使い勝手を左右する。OpenClaw を使っているなら導入の手間を確実に減らせるし、そうでなくても、エージェントのスキル配布がどう整理されていくのかを見るには良い題材になる。無料かつオープンソースなので、まずは検索から触ってみるとよい。