Claude Code を複数のターミナルで同時に走らせていると、どのセッションが何をどこまで進めたのかが分からなくなる。Claude Task Viewer は、その状況を 1 枚のボードに集約するオープンソースのダッシュボードである。Claude Code がタスク情報を書き出すディレクトリ(~/.claude/tasks/)を監視し、進行中・完了といった状態を Kanban 形式のブラウザ画面に表示する。npx claude-task-viewer と打つだけでローカルサーバーが立ち上がり、http://localhost:3456 を開けば使い始められる。開発者は L1AD、ライセンスは MIT で、2026 年 1 月に公開された。
設計思想は「Observation over Control(制御より観測)」。ボードから Claude のタスク状態や説明文を書き換えることはできず、人間ができるのはタスクの削除とメモの追加だけに絞られている。あくまで Claude Code の実際の状態を映す鏡として振る舞う道具だと考えると分かりやすい。
主な特徴
- リアルタイム更新(ポーリング不要): タスクの状態変化はサーバー送信イベント(Server-Sent Events)でブラウザへ push される。画面を再読み込みしなくても、進行中の作業が流れる様子をそのまま追える
- 複数セッションの横断表示:
~/.claude/tasks/配下のセッションを自動的に検出し、1 つのボードにまとめて並べる。ターミナルのタブを行き来せずに全体像を把握できる - タスク依存関係の可視化:
blockedBy/blocksの関係を表示し、どのタスクが何に詰まっているのかを追える。削除時には依存関係のチェックも入る - 完了通知(デスクトップ通知 + 音): タスクが完了した時点でデスクトップ通知とチャイムが鳴る。長時間かかる処理を別の作業をしながら待てる
- ガントチャート型のタイムライン: セッション内のタスクがいつ始まりどれだけかかったかを、時間軸が自動スケールするガント風のビューで確認できる
- 古いセッションの自動アーカイブ: 7 日を超えて更新がなく、進行中タスクも無いセッションは自動的にアーカイブ領域へ折り畳まれる。既定では非表示だが検索対象には残る
- あいまい検索とキーボードショートカット: セッション名・タスク説明を横断するファジー検索に対応。
?でヘルプ、Dで選択タスクの削除、Escでパネルを閉じる
起動時のオプションも用意されており、PORT=8080 でポートを変更、--open でブラウザを自動起動、--dir=~/.claude-work で別の Claude 設定ディレクトリを見に行くといった調整ができる。
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| オープンソース(MIT) | $0 | 全機能を利用可能。ローカル実行のみでアカウント登録なし |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の情報は公式リポジトリをご確認ください。
有料プランやホスティング版は提供されていない。動作にはローカルの Node.js と、タスクを生成する Claude Code 本体が必要になる。
メリット・デメリット
✅ メリット
npx一発で起動でき、インストールや設定ファイルの用意がほとんど要らない- ローカルで完結するため、タスク情報を外部サービスへ送らずに済む
- 複数セッションを並行させたときの「今どれが動いているのか」が一目で分かる
- 完了通知があるので、長い処理の終了をターミナルに張り付いて待たなくてよい
- MIT ライセンスのオープンソースで、挙動が気になれば実装を読める
⚠️ デメリット
- 観測専用で、ボードからタスクを新規作成したり状態を動かしたりはできない
- Claude Code がタスクを書き出していることが前提で、他のコーディングエージェントには対応しない
- ローカルのファイル監視で成り立つ仕組みのため、リモート環境のセッションをそのまま集約する用途には向かない
- 個人開発のツールであり、大規模チームでの共同利用を想定した権限管理などは持たない
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Claude Task Viewer | claude-code-kanban | Agetor | ターミナルのみ(標準) |
|---|---|---|---|---|
| 主な役割 | タスクの観測・可視化 | タスクとエージェントの可視化 | タスクの投入・オーケストレーション | セッション単位の出力確認 |
| 操作の範囲 | 削除とメモのみ | 閲覧中心 | ボードから実行を指示 | コマンドで直接操作 |
| 起動方法 | npx claude-task-viewer | npx claude-code-kanban | セルフホスト | 追加ツール不要 |
| 更新方式 | Server-Sent Events | Server-Sent Events | ─ | ─ |
| ライセンス | MIT(オープンソース) | オープンソース | オープンソース | ─ |
いずれも Claude Code のローカルファイルを起点にする点は共通している。違いは「見るだけ」に徹するか、ボードから実行まで指示するかという役割の置き方にある。Claude Task Viewer は前者に振り切っており、その分だけ導入が軽い。
こんな人におすすめ
- Claude Code を 2〜3 セッション以上、同時に走らせることがある開発者
- 長時間かかるタスクを投げたあと、別の作業をしながら完了を待ちたい人
- 依存関係のあるタスク群がどこで詰まっているのかを俯瞰したい人
- 外部サービスにログを預けず、ローカルだけで完結する監視手段を求める人
- 追加の学習コストを払わずに、まず「見える化」だけ試したい人
まとめ
Claude Task Viewer は、Claude Code のタスク情報を読み取って Kanban ボードに映すだけの、役割を絞ったツールである。状態を書き換える機能を持たない代わりに、npx 一発で立ち上がる手軽さと、複数セッションを一望できる視認性を得ている。並行作業が増えてターミナルのタブ管理が破綻し始めたら、まず試してみる価値がある。逆に、ボードからタスクを投入して実行を制御したい場合は、オーケストレーション型の別ツールを検討するとよい。