ターミナルで動く Claude Code の様子を、見下ろし型のオフィス画面として眺められる Mac 用デスクトップアプリ。ローカルの ~/.claude/ ディレクトリだけを情報源にして、各エージェントを「社員」、動作中のセッションを「オーケストレーター」に見立て、いま何が起きているかをリアルタイムのアニメーションで描き出す。開発者は t-soda 氏で、2026年6月27日に最初のバージョンが公開されたオープンソース(MIT ライセンス)プロジェクト。Tauri v2(Rust)と React + Pixi.js で作られており、外部との通信は一切発生しない。
Claude Code の Hooks・Skills・Agents は複数の設定ファイルに散らばるため、「このセッションは結局どういう構成で動いているのか」が分かりにくい。Claude Code Park はその答えを一目で見せることを狙ったツールである。
主な特徴
- セッションごとの Hooks 可視化: そのセッションに実際に効いている Hook 設定を、プラグイン由来のものも含めて 1 画面にまとめて表示する。設定ファイルを行き来せずに構成を把握できる
- Hook の発火をアニメーションで確認: いつ・どの Hook が動いたかがその場で描画されるため、実際の挙動を眺めているだけで Hook のライフサイクルを理解できる。「書いたつもりの Hook が本当に発火しているか」の確認にも使える
- Skills と Agents の稼働状況を表示: 定義済みのエージェント・スキルの一覧と、そのうち今「働いている」ものが視覚的に分かる
- 複数セッションを 1 画面で管理: 同時に走らせている複数の Claude Code セッションの進行状況を、まとめて追える
- クリックでターミナルに復帰: 社員(セッション)をクリックすると、それを起動したターミナルが最前面に来る。Terminal.app・iTerm2・VS Code・Ghostty に対応
- 管理ダッシュボード: エージェント単位の稼働率・呼び出し回数・失敗率・トークン消費量を、当日 / 7日間 / 30日間の区切りで集計する
安全性の設計も明示されている。読み取るのはローカルの ~/.claude/ のみで、テレメトリもアカウントもネットワーク通信もない。独自のデータベースを持たず設定ファイルをそのまま反映する方式のため、隠れた状態を抱え込まない。設定を書き込むときはバックアップを取ったうえで一時ファイル経由のアトミックな置き換えを行い、settings.json を編集する際も hooks キーだけを差し替えて permissions や env には触れない。
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| オープンソース版 | $0 | 全機能を利用可能。アカウント登録・サブスクリプションなし(MIT ライセンス) |
料金は2026年8月時点の情報です。最新の情報は公式リポジトリをご確認ください。
配布は GitHub の Releases ページからの .dmg ダウンロード。アプリは署名されていないため、初回起動時は macOS の Gatekeeper の警告を手動で解除する必要がある(右クリックから「開く」、または「システム設定 → プライバシーとセキュリティ」から許可)。ソースからビルドする場合は Node.js 18 以上と Rust(stable)が必要になる。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 散らばった Hooks・Skills・Agents の設定を、セッション単位で一覧できる
- Hook が「本当に発火したか」を目で確認できるため、設定のデバッグが速い
- 複数セッションの同時運用でも、どれが待ち状態かをまとめて把握できる
- 外部通信ゼロ・ローカル完結で、業務コードを扱う環境でも導入しやすい
- 無料かつ MIT ライセンスなので、挙動をソースで検証できる
⚠️ デメリット
- macOS 専用。ターミナルの前面化に AppleScript と
psを使う都合上、Windows・Linux では動作しない - Claude Code がインストール済みで
~/.claude/が存在することが前提。他の AI コーディングツールには対応しない - アプリが未署名のため、初回起動に Gatekeeper の手動解除が必要
- 個人開発のオープンソースプロジェクトであり、バージョンの更新頻度やサポート体制は商用製品と同列には考えにくい
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Claude Code Park | Claudia | ccusage | Claude Code 本体 |
|---|---|---|---|---|
| 形態 | デスクトップアプリ | デスクトップアプリ | CLI ツール | CLI |
| 主な用途 | セッションと Hooks/Skills/Agents の可視化 | セッション・エージェント管理と利用状況分析 | トークン消費・コストの集計 | 開発作業の実行そのもの |
| 対応 OS | macOS のみ | Windows / macOS / Linux | Node.js が動く環境 | macOS / Linux / Windows |
| Hook の発火可視化 | あり | ─ | ─ | ログ・出力での確認 |
| ライセンス | MIT | AGPL-3.0 | オープンソース | Anthropic 提供の製品 |
| 料金 | 無料 | 無料 | 無料 | Claude の各プランに含まれる |
Claudia はセッション管理と利用状況分析を幅広くカバーする GUI、ccusage はコスト集計に特化した CLI で、Claude Code Park は「セッションの構成と Hook の挙動を目で追う」ことに軸足を置いている点が異なる。
こんな人におすすめ
- Hooks を書いてチームの規約を守らせたいが、設定が本当に効いているか不安な人
- 複数の Claude Code セッションを並行して回していて、どれが止まっているか見失いがちな人
- エージェント単位の稼働率やトークン消費を把握して、委譲の設計を見直したい人
- Hooks・Skills・Agents の仕組みをこれから学ぶ人(実際の動きを見ながら理解できる)
- 外部にデータを出さないローカル完結のツールを求める Mac ユーザー
まとめ
Claude Code Park は、テキストのログでしか追えなかった Claude Code の内部の動きを、見下ろし型オフィスという分かりやすい形に翻訳するツールである。とりわけ Hooks の設定と発火を可視化する部分は、設定ファイルとにらめっこする時間を確実に短くする。macOS 専用・Claude Code 前提という制約はあるものの、無料で試せてローカル完結なので、Hooks や Agents を本格的に使い始めた段階で一度入れてみる価値がある。