Webブラウザを操作するAIエージェントを構築・運用するための基盤。オープンソースのPythonライブラリとしてタスクを渡すだけでページの閲覧・フォーム入力・情報抽出を自動実行でき、API・CLI経由で組み込んでのローカル実行も可能。加えて、検知されにくいステルスブラウザ環境とブラウザ操作に特化した独自LLM「BU 2.0」を、クラウドAPI経由のホスト型エージェントとしても利用できる。2024年11月のリリース以降、2026年7月にはコーディングエージェント向けにブラウザ操作とPython実行を統合した「Browser Use CLI 3.0」を公開し、8月にはタスクの定期実行を予約できるスケジュール機能をV4エージェントにも広げるなど、開発者がAIエージェントに任せられる範囲を広げ続けている。
主な特徴
- Pythonライブラリでのローカル実行:
pip install browser-useで導入でき、任意のLLMと組み合わせてローカルやセルフホスト環境でエージェントループを構築できる。ソースコードはGitHub上でMITライセンスにより公開されている - Cloud API / SDK: Python・TypeScript・cURLに対応したSDKを用意し、ホスト型エージェントにタスクを渡すだけで結果を得られる。クラウドブラウザのCDP URLに直接接続すれば、Playwright・Puppeteer・Seleniumからの操作にも対応する
- ステルスブラウザとプロキシ基盤: 検知されにくいステルスブラウザビルドと、195以上の国に対応した住宅用プロキシ、CAPTCHA解決機能を備えたクラウドブラウザ基盤を利用できる
- Browser Use CLI: コーディングエージェントにブラウザ操作とPython実行を直接統合できるCLI。2026年7月にバージョン3.0が公開された
- BYOK・スケジュール・セッション共有: 自分のLLM APIキーを使うBYOK(Bring Your Own Key)、タスクの定期実行を設定できるスケジュール機能、同一ブラウザコンテキスト内でのセッション共有などを備える
料金
| プラン | 料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | $0/月 | エージェントタスク10件/月、同時ブラウザセッション3、CAPTCHA解決・Webhook利用可 |
| Pay as you go | クレジット購入制 | 月額上限なし、購入したクレジット分を従量課金。初回トップアップ後は同時実行数が10に増加 |
| Dev | $29/月(年払い$290/年) | 月$29相当のクレジット、同時セッション25、BYOK対応、スケジュール機能 |
| Business | $299/月(年払い$2,990/年) | 月$299相当のクレジット、同時セッション200、無制限ブラウザプロフィール、プレミアムプロキシ |
| Scaleup | $999/月(年払い$9,990/年) | 月$999相当のクレジット、同時セッション500、カスタムプロキシ対応 |
| Enterprise | 要問い合わせ | SLA、専任サポート |
上記に加え、クラウドブラウザセッションは$0.02/ブラウザ時間、管理型住宅プロキシは$5/GB(Scaleupプランは$4/GB)の従量課金が発生する。
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- オープンソース(MIT)で無料から始められ、任意のLLMと組み合わせてローカル実行できる
- クラウド版はステルスブラウザ・CAPTCHA解決・住宅用プロキシなど、検知回避に必要なインフラが最初から揃っている
- Python・TypeScript・cURLの複数言語からクラウドAPIを呼び出せ、Playwright・Puppeteer・Selenium互換でCDP接続もできるため既存資産を活かしやすい
- コーディングエージェント向けの「Browser Use CLI」により、開発ワークフローにブラウザ操作を組み込みやすい
⚠️ デメリット
- 自動化されたブラウザ操作はログイン済みセッションや対象サイトの利用規約に抵触しうるため、利用者側で遵法性・許諾範囲を確認する必要がある
- クラウド版は従量課金(ブラウザ時間・タスク・プロキシ)が中心のため、利用量の見積もりとコスト管理が必要
- GUIで完結する製品ではなく、Python・TypeScriptでの実装が前提となるため一定のエンジニアリング知見が要る
類似サービスとの比較
| 比較項目 | Browser Use | Playwright | Steel | Hyperbrowser |
|---|---|---|---|---|
| 位置づけ | エージェント制御ライブラリ + クラウド基盤 | ブラウザ自動化ライブラリ | クラウドブラウザAPI(OSS) | クラウドブラウザ基盤 |
| AIエージェントの操作決定 | LLMが操作対象・タイミングを決めるエージェントループを内蔵 | 決定的なスクリプトが前提で、AI制御は別途実装が必要 | ブラウザ実行基盤に特化し、自動化フレームワークやエージェントは自由に選べる | エージェント向け機能(CAPTCHA解決・ステルスなど)を前面に押し出す |
| ステルス・CAPTCHA対策 | クラウド版で標準対応 | 標準では非対応(自前実装が必要) | 対応 | 対応 |
| ローカル実行 | 可能(OSS、MIT) | 可能(OSS) | クラウド中心 | クラウド中心 |
こんな人におすすめ
- 自然言語の指示だけでWebページの閲覧・フォーム入力・情報抽出をAIエージェントに任せたい開発者
- 既存のPlaywright・Puppeteer・Seleniumの資産を活かしつつ、AIエージェントによる操作へ拡張したいエンジニア
- ログイン不要な定型作業を、検知されにくいステルスブラウザ環境で自動化したいチーム
- コーディングエージェントのワークフローにブラウザ操作を組み込みたい開発者
まとめ
Browser Useは、オープンソースのPythonライブラリとしてローカルで動かせる手軽さと、ステルスブラウザ・CAPTCHA解決・住宅用プロキシを備えたクラウド版の運用力を両方提供する、ブラウザ操作AIエージェントの基盤である。2024年11月のリリース以降もCLIやスケジュール機能などクラウド側の拡張を続けており、Playwrightのような決定的な自動化ライブラリと組み合わせて使われることも多い。導入時はまず無料枠やOSS版で試し、本番運用に進む際は利用量に応じた料金プランを検討するとよい。