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Big-AGI ─ 複数のAIモデルに同じ質問を投げて答えを見比べられる、オープンソースのマルチモデルワークスペース

Big-AGI(ビッグ・エージーアイ)は、OpenAI・Anthropic・Google Gemini など複数のAIモデルを1つの画面から同時に使えるチャットワークスペースである。開発元は米国の Token Fabrics で、2023年3月に公開されて以来オープンソース(MITライセンス)として開発が続いている。最大の特徴は「Beam & Merge」と呼ばれる機能で、同じ質問を複数のモデルに一斉に投げ、返ってきた答えを並べて比べたり、良いところを1つにまとめたりできる。APIキーは自分で用意して各社に直接つなぐ方式(BYO)で、会話データは原則として手元の端末に保存される。

主な特徴

  • Beam & Merge(並列実行と統合): 1つのプロンプトを複数のモデルへ同時に送り、返答を横並びで比較できる。公式サイトでは最大24モデルの並列実行に言及されており、答えのブレや誤りに気づきやすくなる。良い部分を選んで1つの回答に統合することもできる
  • 幅広いプロバイダー対応: OpenAI、Anthropic、Google Gemini、Mistral、Groq、DeepSeek、xAI、Perplexity、AWS Bedrock、Azure といったクラウド勢に加え、Ollama・LocalAI・LM Studio などローカル実行環境にも対応する。OpenAI互換のエンドポイントであれば自動検出で追加できる
  • ローカルファースト設計: 会話やパーソナのデータは既定で利用者の端末に保存される。クラウドへのバックアップや複数端末同期は有料プランのオプションという位置づけで、どこにデータを置くかを自分で決められる
  • リクエストの可視化: AI Inspector で、実際に送られたAPIリクエスト・使用トークン数・概算コストを確認できる。どのモデルにいくら使っているかが把握しやすい
  • パーソナと細かなパラメータ調整: 用途ごとの人格(パーソナ)に資料やカスタム指示を紐づけて使い分けられる。temperature や推論の深さなど多数のパラメータを個別に設定できる
  • セルフホストできる: Docker や Vercel へのワンクリックデプロイ、Node.js でのローカル実行に対応する。自社サーバーで動かしたい場合も選択肢になる

料金

APIの利用料は各AIプロバイダーへ直接支払う方式(BYOキー)で、Big-AGI 側での上乗せはないと公式サイトに明記されている。以下はワークスペース自体の料金である。

プラン料金主な特徴
Free$0オープンソース版の機能一式、マルチモデル機能、パーソナ、Big-AGI によるホスティング
Pro月額 $9(年額 $108)Free の全機能に加え、チャットとパーソナのクラウドバックアップ、複数端末同期、メールサポート、新機能への優先アクセス
Business要問い合わせカスタムデプロイ、チーム管理、SLA

料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 同じ質問への複数モデルの答えを並べて見られるため、内容の食い違いや誤りに気づきやすい
  • モデルごとにサービスを契約し直す必要がなく、1つの画面で使い分けられる
  • MITライセンスのオープンソースで、セルフホストして自分の管理下に置ける
  • APIキーが自分名義のため、各社の従量課金をそのまま使え、中間マージンが発生しない
  • ローカルファースト設計で、会話データの置き場所を自分で選べる

⚠️ デメリット

  • APIキーの取得と設定を自分で行う必要があり、AIサービスに初めて触れる人にはハードルがある
  • 月額固定のチャットサービスと違い、使った分だけAPI料金がかかるため、費用が読みにくい
  • 複数モデルの並列実行は、そのぶんAPI利用料も並列に増える
  • UIの情報量が多く、シンプルなチャットだけを求める人には過剰に感じられる
  • 複数端末で会話を同期するにはPro以上が必要

類似サービスとの比較

比較項目Big-AGILibreChatOpen WebUITypingMind
ライセンスオープンソース(MIT)オープンソースオープンソース商用(買い切り/サブスク)
主な強み複数モデルの並列実行と回答の統合多機能なマルチユーザー運用ローカルLLM(Ollama)との親和性手軽さとUIの完成度
セルフホスト可能(Docker / Vercel)可能可能一部可能
APIキー自分で用意(BYO)自分で用意(BYO)自分で用意(BYO)自分で用意(BYO)
ホスト版あり(Free / Pro)基本は自前運用基本は自前運用あり

こんな人におすすめ

  • 複数のAIモデルの回答を見比べて、どれが妥当かを自分で判断したい人
  • 重要な調査や下調べで、1つのモデルの答えを鵜呑みにしたくない人
  • すでに各社のAPIキーを持っていて、月額課金を増やさずに使い分けたい人
  • 会話データを自分の管理下に置きたい、あるいは自社サーバーで運用したい人
  • ローカルLLM(Ollama など)とクラウドモデルを同じ画面で併用したい人

まとめ

Big-AGI は、複数のAIモデルを横並びで動かして答えを突き合わせる、という一点に強みを持つワークスペースである。単一のチャットサービスに比べて初期設定の手間はあるが、APIキーを自分で持つ形なので余計な中間コストがかからず、オープンソースゆえに自分のサーバーで動かす選択肢もある。まずはホスト版の無料プランで Beam & Merge の使い勝手を確かめ、複数端末での同期が必要になった時点で Pro を検討するとよい。

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