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AutoGen ─ Microsoft発、会話するAIエージェントを組み合わせて業務を自動化するオープンソースフレームワーク

Microsoftが2023年に公開したオープンソースのマルチエージェントAIフレームワーク。1体のAIエージェントに全部を任せるのではなく、役割の違う複数のエージェントを会話させながら仕事を進めさせる、という考え方で設計されている。たとえば「コードを書くエージェント」と「そのコードを実行して結果を確認するエージェント」を対話させれば、人間が間に入らなくても試行錯誤が回る。Python と .NET に対応し、コードを書かずに試せる AutoGen Studio も用意されているため、エージェント開発の入口として広く使われてきた。

なお2026年時点では、AutoGen は後継の Microsoft Agent Framework に統合され、リポジトリ自体はメンテナンスモード(新機能追加なし・コミュニティ管理)に移行している。この記事ではその前提も含めて紹介する。

主な特徴

  • 4層のモジュール構成: 用途に応じて使う層を選べる。イベント駆動の土台となる Core、会話型エージェントを手早く組む AgentChat、外部サービス接続を担う Extensions、ノーコードのGUIである Studio の4つで構成される
  • 複数エージェントの会話で問題を解く: 「計画役」「実装役」「レビュー役」のように役割を分けたエージェントを定義し、それらを会話させることで、単体のプロンプトでは扱いにくい複雑なタスクを分解して処理できる
  • コード生成と実行のループ: エージェントが書いたコードをその場で実行し、エラーが出れば自分で直して再実行する、という流れを組める。実行環境は Docker コンテナ内に隔離できるため、ローカル環境を汚さずに試せる
  • MCP(Model Context Protocol)に対応: Extensions 経由で MCP サーバーに接続でき、外部ツールやデータソースをエージェントの道具として渡せる
  • ノーコードで試せる AutoGen Studio: ブラウザ上のGUIでエージェントを定義し、会話の流れを目で見ながら組み立てられる。プログラミングなしで挙動を確かめたい段階に向く
  • Python と .NET の両対応: 主軸は Python(3.10以上)だが、.NET 向けの実装も用意されており、既存の業務システムに寄せた選択ができる

料金

プラン料金主な特徴
オープンソース版$0(無料)GitHub で公開。全機能を無償で利用可能

AutoGen 自体はフレームワークであり、利用料はかからない。ただし実際に動かすには OpenAI・Azure OpenAI などのモデルAPIが必要で、そのAPI利用料は別途発生する。GitHub 上のライセンス表示は CC-BY-4.0。

料金は2026年8月時点の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。

メリット・デメリット

メリット

  • 無料で使えるオープンソースであり、ライセンス費用を気にせず検証から本番検討まで進められる
  • 「エージェント同士を会話させる」という考え方が明快で、マルチエージェントの入門教材として理解しやすい
  • Core / AgentChat / Extensions / Studio の層構造により、手軽に試す段階と細かく制御する段階を同じ枠組みの中で行き来できる
  • コード実行を Docker に隔離でき、AIが生成したコードを比較的安全に走らせられる
  • Microsoft 発で GitHub の star 数も6万を超えており、日本語を含め解説記事やサンプルが多い

⚠️ デメリット

  • 2026年時点でメンテナンスモード。新機能の追加は行われず、コミュニティ管理に移行しているため、これから新規に採用するなら後継の Microsoft Agent Framework が推奨されている
  • 実際に動かすにはモデルAPIの費用がかかる。エージェント同士の会話は往復回数が増えやすく、想定以上にトークンを消費することがある
  • v0.2 から v0.4 系でアーキテクチャが大きく変わった経緯があり、ネット上の情報が古いバージョン前提のことがある
  • 会話の流れが確率的なため、同じ入力でも結果が揺れる。業務に組み込む際は停止条件やコスト上限の設計が必須

類似サービスとの比較

比較項目AutoGenMicrosoft Agent FrameworkLangGraphCrewAI
提供元Microsoft(現在はコミュニティ管理)MicrosoftLangChainCrewAI
位置づけマルチエージェントの草分け的存在AutoGen と Semantic Kernel の統合後継グラフで処理の流れを定義役割ベースのチーム編成
開発状況メンテナンスモード活発に開発中活発に開発中活発に開発中
ノーコードGUIAutoGen Studio ありあり(開発ツール群)LangGraph Studio あり限定的
主な言語Python / .NETPython / .NETPython / JavaScriptPython

こんな人におすすめ

  • 複数のAIエージェントを協調させる仕組みを、無料の環境で一通り学びたい人
  • コード生成と実行を自動で往復させるような、試行錯誤型の処理を組みたい開発者
  • まずはノーコードのGUIでマルチエージェントの挙動を体感してから、コードに落としたい人
  • 既存の AutoGen 製システムを保守しており、後継フレームワークへの移行を検討している開発者
  • Python だけでなく .NET でもエージェント基盤を検討したい企業の開発チーム

まとめ

AutoGen は、複数のAIエージェントを会話させて仕事を進めるという発想を広めた、Microsoft 発のオープンソースフレームワークである。4層のモジュール構成とノーコードの Studio により、学習から実装まで段階的に進められる点が魅力だ。

ただし2026年時点では後継の Microsoft Agent Framework に統合され、本体はメンテナンスモードに入っている。これから新しく作り始めるなら後継フレームワークを検討するのが順当だが、マルチエージェントの考え方を学ぶ教材として、また既存資産の保守対象として、AutoGen の価値は依然として大きい。

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