Claude Code や Codex のようなコーディングエージェントを同時に何本も走らせていると、「どのセッションが終わったのか」「どれが許可待ちで止まっているのか」がすぐ分からなくなる。AgentPeek は、その状況を Mac のノッチとメニューバーに集約するネイティブ macOS アプリである。走っているセッションの状態、パーミッションの確認待ち、トークンの使用量をひと目で把握でき、通知からそのまま承認・拒否まで返せる。開発者は個人開発者の Bren Huber で、2026年4月末に公開された。アカウント登録は不要で、セッションのデータは端末内に留まる設計になっている。
主な特徴
- ノッチとメニューバーが操作面になる: セッションの一覧や進行状況を、常時開いておくウィンドウではなく画面上部のノッチとメニューバーに集約する。作業中のエディタやブラウザを退かさずに状況を確認できる
- パーミッション要求にキーストロークで応答: エージェントが「このコマンドを実行してよいか」と聞いてきたとき、ターミナルに戻らずノッチ側から承認・拒否・プラン確認を返せる。止まっているセッションを見落として放置する時間が減る
- Agent Board(カンバン表示): セッションを状態別に自動で並べ替えるカンバンビュー。作業中・確認待ち・完了などが列で分かれるため、複数セッションの優先順位を決めやすい
- トークンとコストの可視化: セッションごとのトークン数に加え、レート制限のウィンドウや利用枠の残りを表示する。API のコスト見積もり(公開レートベース、オプトイン)と日次・週次・月次の予算アラートも備える
- 幅広いエージェントに対応: Claude Code、Codex、Cursor、GitHub Copilot、Cline、Aider、OpenCode、Devin など 25 種類以上のコーディングエージェントを監視対象にできる(対応数は更新で増え続けている)
- フローティングウィジェットと分離チャット: Todo・使用量・トランスクリプトを小さなウィジェットとして常時表示できるほか、個別セッションのチャットウィンドウを切り出して開ける
- ローカルファーストの設計: アカウント作成が不要で、通常の監視においてトランスクリプト・差分・プロンプトを外部に送信しない。プロダクト分析やテレメトリも持たない
料金
買い切り型で、サブスクリプションはない。価格は監視に使う Mac の台数で分かれる。
| プラン | 価格(買い切り) | 主な内容 |
|---|---|---|
| 無料トライアル | $0 | 1 台につき 1 回、3 日間。クレジットカード・アカウント登録不要 |
| 1 台 | $19.99 | 全機能・全対応エージェント、アップデート無制限 |
| 2 台 | $34.99 | 同上(2 台まで) |
| 3 台 | $49.99 | 同上(3 台まで) |
決済は Lemon Squeezy 経由で、表示は米ドル・税別(税額は決済画面で加算される)。アップデートは AgentPeek がサポートされる限り追加費用なしで受け取れる。
料金は2026年8月時点の情報です。最新の料金は公式サイトをご確認ください。
メリット・デメリット
✅ メリット
- 複数セッションの「今どうなっているか」を、ウィンドウを切り替えずノッチとメニューバーだけで把握できる
- パーミッション待ちで止まったセッションに気づきやすく、待機時間の取りこぼしが減る
- 買い切りのため、エージェントを日常的に使うほど月額課金より割安になりやすい
- アカウント登録が不要でデータが端末内に留まるため、業務コードを扱う環境でも導入判断がしやすい
- 対応エージェントが 25 種類以上と広く、複数のツールを併用していても 1 画面にまとまる
⚠️ デメリット
- Apple silicon の Mac・macOS 14 以降が必須で、Intel Mac や Windows・Linux では使えない
- 監視対象はコーディングエージェントに限られ、汎用のチャット AI やブラウザ上のエージェントは対象外
- トライアルは 1 台につき 3 日間のみで、じっくり試すには短い
- 個人開発のアプリのため、サポート体制や長期のメンテナンス継続はチーム開発の製品ほどの保証がない
- 対応エージェント側の仕様変更に追随が必要で、機能の一部が特定エージェントでのみ使える場合がある
類似サービスとの比較
| 比較項目 | AgentPeek | ccusage | Vibe Kanban | 各エージェント標準の CLI 表示 |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | macOS ネイティブアプリ | CLI ツール(OSS) | Web UI(OSS) | ターミナル |
| 主な用途 | セッション監視・承認・使用量把握 | トークン使用量とコストの集計 | 複数エージェントのタスク管理・実行 | 単一セッションの実行 |
| 複数セッションの俯瞰 | ノッチ・メニューバー・カンバン | 集計レポートのみ | ボード表示 | 手動でタブを行き来 |
| パーミッション応答 | 通知・ノッチから可能 | 非対応 | 実行画面から | ターミナル上で |
| 料金 | 買い切り $19.99〜 | 無料 | 無料 | 無料 |
こんな人におすすめ
- Claude Code や Codex を 2 本以上並行して走らせることが日常的にある開発者
- パーミッション待ちでエージェントが止まっていることに気づかず、時間を無駄にした経験がある人
- トークン消費やレート制限の残量を意識しながら作業したい人
- 月額サブスクを増やしたくなく、買い切りのツールを好む人
- 業務コードを扱うため、トランスクリプトを外部送信しないローカル完結のツールを求める人
まとめ
AgentPeek は、複数のコーディングエージェントを並行運用するときに生じる「見えない待ち時間」を減らすための監視アプリである。ノッチとメニューバーという常に視界に入る場所に状態を出し、承認までその場で返せる点が中心的な価値になっている。Apple silicon の Mac 限定という制約はあるが、対応エージェントは広く、買い切り $19.99 からとコストの見通しも立てやすい。3 日間の無料トライアルがあるので、実際に複数セッションを走らせる日を選んで試してみるとよい。